初恋メロディー 過去巡り そのはち



2年の文化祭もガク君は来れなかった。

日曜の一般公開の前の土曜日に風邪をひいたのだった。

土曜の夜に私がガク君に電話をすると

『明日…絶対に行くよ……ゴホッ!ゴホッ!…治して行く…平気だから…大丈夫…』

と息を切らしながら話していたが

かなり具合悪そう…

これじゃあガク君…来れないな…

無理して来たらもっと具合悪くなっちゃう…

ガク君が心配なので私から

「いいよガク君…無理して来なくていいよ?風邪、辛いんでしょ?

無理して文化祭に来て風邪が悪くなったら大変でしょ?

風邪をちゃんと治して?ねっ?」

ガク君が文化祭に来るのを拒んだが

 『で、でも!去年行けなかったから今年こそは…』

ガク君が来るのを拒んだ私の言葉をガク君が拒んだ。

少しだけ嬉しかった…けど、

「それでガク君の風邪が悪くなったら大変だし…歌ってる最中に

ガク君がゲホゲホしてたら私も心配で歌えなくなっちゃうと思うの…

だからお願い…風邪をちゃんと治して?

大丈夫だよ…文化祭はまた来年もあるし、だから……ね?」

残念とゆう気持ちを押し殺して言うと

 『…………』

電話の向こうでガク君は無言になった。

ガク君は迷ってるのだ

「………ね?ガク君…」

 『…………』

「……お願いガク君……ね?風邪をちゃんと治して…」

私だって残念なんだよ?……本当は来てほしいよ…

でもガク君が心配だから…

「風邪……治してくれる?」

と私がガク君にそっと尋ねると、数秒置いてから

 『………分かった…』

少し不満げな声で答えてくれた。



そして次の日の一般公開の日に、ガク君だけがいない体育館で歌ったのだ。






そして時間は1年後の秋に移動する


私が3年生になり、高校最後の文化祭がある秋に移動する

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初恋メロディー 過去巡りその8

初恋メロディー過去巡りのその8です。

2年のときの文化祭にもガク君は来れなかった。

それだけの話でその8使っていいのかな?

閲覧数:66

投稿日:2011/11/09 15:30:55

文字数:788文字

カテゴリ:小説

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