いつも2人で通る帰り道に金木犀があった
秋になって花を咲かせる金木犀
私はその香りが好きだった
ある意味、2人をずっと見てきた金木犀が花を咲かせたとでもいおう
貴方は言ったよね
金木犀は期間限定の香りだって
金木犀は完走させると香りが全く違ってしまう
そう、貴方は言ったよね
2人手を繋いで金木犀の香りを嗅ぐ
来年も再来年もこうやって一緒にいれたら良いのに
金木犀さん
私達をずっと見ていて欲しいなって思うの
私達の幸せをずっと願って欲しいと思うの
金木犀は来週には香りがなくなるだろう
私達もきっと
今の関係を忘れてしまうときがくるのかもしれない
でも今は幸せだから
だから私はそれだけで幸せです
金木犀の香りが2人を見守っていてくれるときは幸せだから
もし、2人一緒にいられなくなっても
毎年必ず金木犀は香るから
2人帰った帰り道を思い出すことができる
だから私は貴方も私を思い出してくれるようなきがして
嬉しくなって少し笑った
貴方には何故笑ったか分からないと思うけど
多分一緒に居たいと思った気持ちは同じだと思うから
そうしたら貴方も笑った
私の気持ちが通じたかどうか分からないけれども
そんな時間が私は幸せで
帰り道の別れ際
満たされた気分になったのだった
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想