「まったくもう、どうしてあんな子になっちゃったのかしら」


と、どっかのお母さんみたいなことを僕に言わないでほしい。
ていうか、僕はイアに会ったことがないんだが。


「なぁ、ミク」
「何?」
「この『秩序の狭間』は、侵入者は排除するシステムでもついているのか?」
「んー…システム、っていうよりはイアが『侵入者』って認めたときに自動的に排除される、かな」
「君は『侵入者』とは認知されなかったわけだよね?」
「まぁ作り手ですしねぇ」
「なんで僕は『侵入者』として排除されなかったんだ?」


普通なら僕も排除されるはず。
されたくないけどね。


「イアなりに、何か思うところがあったのかもしれないわね」
「僕に?」
「それか…『影神』の能力とかが関係してるのかもしれない」
「『影神』の能力?」


影神。
それは、下界にいる、もの凄く強力な『神の力』を持った者。
神と同じ、またはそれ以上の力を持っているので、『神のスゴロク』の管理ができる。
代替わりすることはなく、一度選ばれたら『世界の建造者』か『初代神管』がいくら変えると言っても代替わりしない。
そして、『神の箱庭』にいる者は地位に関係なく、全てが『世界の建造主』と「初代神管』によって管理されている。
しかし、影神だけは管理されずに自由である。
そして神管以上の力を持ったり持たなかったり。


「全てのモノに影があるのはわかるわね?」
「あぁ」
「影は捕まえることができないでしょ?つまり、影は縛られずに、危険な状況とかでも安全に動ける」
「はあ…」
「影神は、『神の箱庭』にいる者とかの影だから、影の能力が関係して排除されなかった…とか」
「ていうか『とか』ってなんだよ…」
「ごちゃごちゃ五月蝿いわね。私にも断言はできないのよ」


なんか、走りながらミクに足の脛を蹴られた。
なんでそんな器用なことができるんだろう。
ていうか痛いよ。


「まぁその話はほっといて」
「ほっといたらまずい気がするけどあえて何も言わないでおこう」
「イアは何かたくらんでて、私達の世界と『Walled garden and singing harmony』を壊そうとしている」
「そうっすか」
「真面目に聞きなさい。恐らくだから断言はできないけど。
 世界を救う方法は今のところ一つ」


そして言う。


「23941回目の、世界の再構成をすることよ。
 今までは少し変更して組み替えてただけだけど、今度は‘‘全て’’リセットする」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【リレー】僕と彼女の不思議な世界 02

もうなにがなんやら。

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投稿日:2012/01/30 18:56:30

文字数:1,046文字

カテゴリ:小説

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