「うっ…」

私、鏡音リンは、今サイコーにヤバい状態に陥っている。
それは、隣に座ってる弟、レンも同じ…はず。

だったのに。

「だぁーっ!なんであんただけ頭良いのよー!」

「ドンマイ☆」

「タヒれ」

「だが断る」

宿題が、終わらない。
夏休み終了まであと3日。

レンは頭がとても良い。
だから、宿題をやらなくても3日あれば終わるのだ。

なのに、私は…っ

「あぁーっ!こんなの習ってないよー!分かるかぁー!なんで算数に英語が出てくんのよー!」

「リン、全部習ってるし、うるさいし、算数じゃなくて数学でしょ?小学校時代の言い方だよ、それ」

「レン、見せて!写させて!頼むから!」

「んー、じゃあー…アイス三本おごりね」

「はあ!?なにソレ!?」

「じゃあ自分で考えて」

「やり方くらいならいいでしょ!教えなさいよ」

「…え?聞こえなかったもう一回」

コイツっ……!

「問題が分からないので教えてくださいお願いしますレン様」

「ははっ、「レン様」なんて呼ばなくたっていいよ。悪くないけど」

悪くないんじゃないか。ドSが。

「いいから早く教えな…てください」

「あはは、いーよ。じゃ、まずここね。ここは…」


結局、全部教えてもらった。

2日後……


「有難う、レン!宿題終わったぁー!あ、そういえば、レンはずっと私に付きっきりだったじゃない。終わったの?」

「ううん、終わってないけど、明日でしょ?まだ時間はあるから……」

時計を見ると、PM9時半。

「もう9時半だよ?教えてくれたこれ、見る?写したら?」

そうして教えてもらったからこそ出来た宿題のノートを差し出す。

「自分でやらないと気が済まないんだ。だから、いいよ。」

「でもっ……」

「いいって。ほら、明日は始業式だから遅刻できないよ?夏休みはダラダラしていっつも寝坊してたんだから、危ないよ?早く寝な」

「それは……」

変なところでプライドが高いんだから…

でも反論はできない。

「ほら、おやすみ」

「お、おやすみ……」

ノートを片付けて渋々ベットに入る。
ちなみに、私とレンの部屋は同じだから、ベッドも同じ。一緒に寝ることになる。

カリカリ……

シャーペンの音とたまに聞こえるぺージをめくる音が気になって眠れない。

それにしても、ホントに頭良いんだなあ……。
ペースが速い。……いいな…

「……くっそ…わかんねぇ…」

レンの方へ向くと、分からない問題があったらしく、消しゴム片手に唸っていた。

「…レン?」

「!?…リン、起こしちゃった?……いや、起きてたのか」

レンは驚いた顔で勢いよく振り向いた。

「うん…わかんない問題が、あるんでしょ?」

「いや、今分かったから。心配しないで。大丈夫だから、ね?」

「……嘘つき。見せて?」

「いや、だから…」

ノートを見ると、案の定消しゴムで消した跡が薄く残っていた。

マスは空欄のまま。「分かった」は、やっぱり嘘だったらしい。

「あれ、この問題…確か、これはこっちと計算すれば…ほら!」

この問題は私も悩んでいて、やり方はよく覚えていた。

「あ…ホントだ。リンすげえっ!まさか教えられるとは思わなかったなぁ~」

「へへっ、もっと褒めなさいよね」

「うん、ホントすごいよ。ほかの問題は全然分からないのに、これだけ分かるなんて」

「あれ、それって褒めてるの?さりげなく傷つけてる気がするんだけれど」

「気のせい。さ、俺はあとちょっとだから、寝な」

寝れるものなら寝たいけど、さっきからレンが気になって寝れない。

一緒じゃないと、無理だ。

「無理。レンが一緒じゃないと寝れない。さっきもそうだったもん」

そういうと、レンはとても優しい笑みをした。

「……わがまま、だな」

「何とでも言いなさいよ」

「わがままで、子供っぽくて、甘えん坊で、……かわいい」

…いま、何といった?

「え?」

聞き返すと、レンは耳まで真っ赤にして、

「え、あ、いいいい今のは違う!嘘!嘘じゃないけど嘘!」

「ふふっ、何ソレ」

「え、えっとだからぁっ!今のは……」

「でも、



ありがと。」

ちゅっ。

パニック状態になってるレンの頬にキスをした。

「う、うぇああ」

奇声をあげているレンは、なんだかとても愛らしかった。

「り、リンっ!ちょっとこっち向け」

「ん、なに?」

レンに顔を向けると、

いきなり、唇をふさがれた。

しかも、おなじ唇で。

うわあっ、やわらか…っ

「…っ、今のは、やり返しと、ご褒美と、……だ!」

「……ヘタレ」

「なんだと!?」

そっから私達はずっとぎゃーぎゃーいい合いをしてた。

次の日。

私とレンがそろって遅刻したのは言うまでもない。


でも、後悔はしてないよ?

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

宿題とバカとヘタレとキス

コラボで投稿したお話です。

いちゃいちゃしてもらいました。

閲覧数:277

投稿日:2011/08/24 11:06:07

文字数:2,020文字

カテゴリ:小説

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  • 美里

    美里

    ご意見・ご感想

    はじめまして!フォローありがとうございます!美里です!

    レン君はリンちゃんに負けたくないんでしょうね。弟でも男だから。
    でも結局は姉に助けてもらって。ヘタレになって。
    リンレン可愛いです。凄くおいしいです。ニヤニヤしてます。頼むから今誰も部屋に入って来ないでくれ!

    これで小学生なんですか?高校生みたい・・・
    私も頑張んないとなー。

    長々と失礼しました。できたら変換とか間違っている私の友達になってください。
    仲間がいると嬉しいんです。
    初対面なのに色々とすみませんでした。

    2011/09/07 19:02:26

    • アストリア@生きてるよ

      アストリア@生きてるよ

      そうです!弟でも男!それでいてヘタレン!
      鏡音は私の好物です。2828なんて私もいっつもしてます!

      こ、高校生?!んなっ!じゃあ美里さんは大学生ですねww

      お友達!ですと!ハイ喜んで!仲間がいると嬉しいですよねー、わかります!
      初対面ですがタメおkですか!?

      2011/09/07 19:06:52

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