この話は僕(ライト)の完全なネタです。
いつも以上に二次創作、自己解釈要素が高いです。
公式設定ではありません。また原作者様となんら関係もないのに好き勝手書かせていただいています。
それでも大丈夫な方は、スクロールしてどうぞm(_ _)m
―眠らせ姫から眠り姫に…―
R「よし!!」
パソコンの前に座ってなにやら作業をしていた青年は、そう呟くとなにやら携帯を操作しだした。
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宛先:鏡音レン(Len)
題名:即刻!
添付:
本文:今すぐ家へ来い!!(^o^)/
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どうやら彼はメールを打っていたようだ。メールなら別にパソコンでも出来るのだが、彼はあえて携帯を使った。彼の名前はライト(Raito)。そう何を隠そうこれを書いている僕のことだ。「EZ安心アクセスサービス 特定カテゴリ制限コース」のお陰でピアプロへの小説投稿こそパソコンで行っている僕だが、元々僕の小説家としての原点は携帯で現在進行形で運営中のオリジナル小説サイトである。結局僕にとっては小説にしろメールにしろ携帯の方がよっぽど使いやすいのだ。
ピンポーン、ピンポ、ピンポーン、ピン、ピンポーン
僕がそこまで考えたところで、玄関のインターホンが騒がしくなってきた。
R(相変わらず早いな。関心♪関心♪)
そう思いつつ僕は玄関に向かう。
ガラガラ…(我が家は引き戸です。)
R「いらっしゃ…」
L「てめーいい加減にしろよ!!今月呼び出したの何回目だよ!!また、囚人Pの曲歌ってくれって話だったら俺帰るからな!」
扉が開くやいなやそう怒鳴り散らしたのは、僕がさっきメールを出していた相手のレンであった。
R「まあまあ、レン君落ち着いて。今日は、囚人Pじゃないから…」
L「れれれPでもオワタPでもひなた春花でも同じだからな!!」
R「(レンの意地悪…)違うよ…今日は日ごろのレン君の労をねぎらってちょっと遠出しようかと思って…」
L「は?」
フフフ、戸惑ってる、戸惑ってる♪僕は自然と頬が緩む。やっぱり突っ張ってるレンも可愛いけど、あわあわしてるレンも可愛い…あ、いけないいけない^_^;
R「ま、とりあえず上がって上がって…あ、靴はそこの袋に入れて持ってきてね♪」
L「???」
僕は戸惑っているレンを置き去りにしてさっさとパソコンの前に引っ込んでしまった。
しばらく待つと、レンがおずおずと入って来た。ここまで入ってきてくれるの久しぶりだな…。最近は何故か玄関先で歌だけ歌ってさっさと帰っちゃうことが多かったからなぁ…
L「それで、遠出って?」
R「フッフッフッ…実は今日は悪ノPの世界に行こうと思って、その付き添いにレン君を連れて行こうと思ってね。」
L「えっ!?悪ノPって、あの悪ノP?」
R「うん♪あの悪ノP♪」
*悪ノPとは…代表作「悪ノ娘」、「悪ノ召使」をはじめとした物語調の曲を中心に発表している今や説明の必要性が無いほどに有名な楽師さん。最近では小説でヒットを飛ばすなど活動の幅を広げている。
L「あのさ…危なくない?」
レンが心配そうな顔になる。
R「なんで?」
僕はすっ呆けてみせる。ホントはなんでレンがそんな顔をするのか分かっているんだけどね…
L「だって、悪ノPって常に死と隣り合わせな世界を扱ってるPだし、下手に首を突っ込んだら生きて帰ってこれるかどうか…」
そう、レンの言うとおり。悪ノPは一歩間違えば奈落の底に落ちてしまうような油断ならないジャンルを扱っているPだ。
L「それに、悪ノPの世界って謎が多すぎて…やっぱり危険だよ!」
その通り!悪ノPの世界は永遠に続くのではないかとも思われる広大な世界観の中にいくつもの謎やどんでん返しが仕組まれ、何も知らずに侵入すれば即刻命を落としかねない。
R「フッフッフッ、ハーッハッハッ♪」
しかし、僕は余裕の笑みで返す。
R「レン!心配するな!僕はちゃんと悪ノPの世界に行くにあたって、資料を集め、情報を整理し、推測を立てた!この計画通りに行けば、未だ全てが明らかになっていない悪ノワールドの全容を解明できるだけでなく、悪ノワールドのどこかにいる悪ノPことmothyさん本人に会うことも出来るはずだ!」
L(はーーーーー!!)
レンはどうやら開いた口が塞がらない様だ。
R「じゃあ、早速、計画についてだけど…」
僕はまたしてもレンを置き去りにして話を進めようとする。
L「…ちょっと、ちょっと、待って……」
R「えー。何だよ、レン~(`З´)」
L「あのさ、悪ノPに会ってどうする気なの?」
R「えっ…」
L「どうするの?」
R「(ヤ、ヤベー、そこまで考えてなかった…)う、う~ん……そう、そうだな~…うん、とりあえず決闘を申し込む!!」
L「!!(何考えてんだコイツ!!)」
R「(思いつきで言っちゃったけど)いいじゃん、いいじゃん♪勝算はあるし♪それに、悪ノPの作品のあの悪逆非道な脚本を書いたのも全部悪ノPなんでしょ?だったら、悪ノPって絶対悪い人だよ。ならやっつけなくちゃ!偉大な正義の名の下に!!」
L(めちゃくちゃだ~!しかも、悪ノPを否定する文章に本人作詞の曲の一節使っちゃ駄目でしょ。)
R「さてと、それじゃあレン君も納得してくれたところで…」
L「あの、俺まだ納得…」
R「してくれたところで…」
L(コイツ、なに言っても駄目だ…)
R「今回の計画なんだけど…」
L「なあその前にさ、お前(ライト)がどのくらい悪ノPの事を研究したのか聞かせろよ!でなきゃ俺行くの嫌だからな。」
っま、レンがそう思うのも仕方ないか。
R「フフ♪いいよ♪話してあげる!!」
そして僕は、ここ数ヶ月の成果を語りだした。
R「まず、僕は悪ノシリーズ関連の楽曲を全て聴いて悪ノ話を完結させた!」
このくらいなら悪ノPファンでなくともやる人はいるだろう。
R「次に僕は、妹のcoffeeが買ったCD、悪ノ王国~evils kingdom~をcoffee以上に熟聴して、ブックレットも熟読した。当然謎も(ネットの力を借りながら)全部解いた!」
決して、coffeeから奪って聞いた訳ではない!
L(coffee完璧に使われてんじゃん…)
R「更に、小説も二冊ともcoffeeが買ったものを借りて2回通り読んだ^o^」
L「(サイテーな兄貴だ…)coffeeは何回読んだんだよ?」
R「あいつは7回通りづつだったかな?」
L(駄目だコイツら…)
R「更に、更にいろんな人が書いている自己解釈を読んでまとめたり、再び年表をチェックしながら悪ノPの動画を見返したりしたのだ!!」
L「分かった、分かったよ!お前らが充分オタクだって事が…でも、それだけじゃ悪ノPには勝てないぜ…」
レンは予想通りの反応を返してくる。しかし、僕にはまだまだ秘策があるんだ。
R「フフフ!レン!僕を誰だと思ってるんだ?ちゃんと武器なら用意してあるぜ!!」
L「武器?」
レンは頭に?マークを浮かべている。そこで僕は部屋の隅に置いてあるリュックを引き寄せた。
R「これこれ♪CDのブックレットとかケースを調べてたときに見つけたんだよね♪」
僕がそう言って取り出したのは、一本の剣にグラス、四枚の鏡に鋏とスプーンだった。
L「こ、これって…」
レンが言葉を失う。
R「そっ、大罪の器だよ♪」
*大罪の器…悪ノPの7つの大罪シリーズに登場する大罪の悪魔の寄りしろ。全部で七つあると言われ、現在はっきりと判明している物は、色欲の「ヴェノム・ソード」、悪食の「グラス・オブ・コンチータ」、傲慢の「ルシフェニアの四枚鏡」、嫉妬の「カヨの鋏」、強欲の「マーロン・スプーン」の五つである。これらを手にした物は、精神まで大罪に犯されるが全てを揃えると願いが叶うとも言われている。
L「なんて事を…」
R「そう言われても謎解きの最中に偶然見つけちゃったんだからしょうがないでしょ♪大丈夫、僕は大罪に犯されないようにちゃんと封魔のお札を器に張っといたから…」
L「え…そんな物どこから…(小説の中で確かにエルルカが似たような物使ってたけど…)」
R「ああ、小説、悪ノ娘 緑のヴィーゲンリートの中でエルルカが使ってたお札を見よう見真似で…」
L「!?(それじゃあ絶対効果ないよ!!)」
R「ま、とりあえずこれさえあればいくら悪ノPでも…」
L「ちょっと待ってよ…(百歩譲って大罪の器を使うとして)器って7つなんでしょ。5つじゃなんか頼りないような…」
R「フッフッフッ♪ちゃんと見当は付いてるよ。まず怠惰の器だけど、さっきまで僕が見てた、眠らせ姫からの贈り物の最後でエルルカがペールノエルって組織のことを話してたから、たぶん器はそこにあると思うんだ♪」
L「じゃあ、憤怒の器は?」
R「それはね…」
ここで僕はニヤリと笑う。
R「もう持ってると思うんだ♪」
L「は?」
あらら、レン君ったらまた口が開いたままになってるよ♪
R「ほら、僕って癇癪持ちでしょ?だから憤怒の大罪者は僕じゃないかな、って♪」
L(コイツ、本当に駄目だな…んな訳ないじゃん。なんで器が現実界に出てきてんだよ…)
R「ま、つまりは今僕たちの手にない器は怠惰だけだから、向こうに行ってからそれをサクッと手に入れて、悪ノPを倒しに行こう!!」
L「もう、好きにして…(死んだな俺ら…)」
R「さてと、それじゃあ早速出かけようか♪」
L「ねえ、ちなみになんだけどさ…どうやって悪ノワールドまで行くつもりなの(ここで、まさかの考えてなかったとかないよな…)」
R「あ、それは大丈夫♪パ、パ、パ、パ、パ、パラレル・トリップ!!」
僕の声が部屋に反響して、僕らの目の前に魔法陣が現れる。
L「なに?これ…」
R「僕のオリジナルの方の小説に出てくる、空間転移魔法♪」
L「…(うん、もうどうでもいいや。世界観ぶち壊してる…)」
こうして僕らは悪ノPの世界、悪ノワールドへと旅立った。
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E.C.610 Rolled-city Lucifenia
R「さてと、着いた♪着いた♪」
L「おえ~」
R「全く、レンいつまで吐いてんだよ(笑)」
L(コイツ…いつか殺す!なんだよあの魔法陣…めっちゃ酔う……)
R「え~と、たぶんここは610年のルシフェニア…僕らが追ってる怠惰の器はこの前年に隣国エルフィゴートで暴走してるから、まずはそこまで行ってみようか………」
僕はレンに向かって話しかける。しかし、そこは吐いているレンに注目を持っていくにはあまりにも勿体無い世界だった。
R「見ろよレン!あそこ旧ヴェノマニア邸を移築した建物らしいぜ!あっ!!こっちにはバニカ嬢のレストランがあるぜ!ぜってー入りたくないな。」
L(確かにそうだけど、今食いもんの話するな…吐き気が酷くなる…それにしてもなんだこの吐き気?なんだか普通のそれとは違う気がする…)
R「ルシフェニア歴史博物館なんてのもあるぜ!!僕、歴史は大好きなんだよな!!後で寄ろうぜ!!
さすがにこれより後の時代のカヨ=スドウやガレリアン=マーロンの足跡はないな。ま、当たり前か!!」
L「なあ、ライト。何で悪ノPの世界、悪ノワールドに行くときに俺をパートナーに選んだんだ?別に他のボーカロイドでも良かったんじゃないか?」
今まで、ゲーゲーやっていたレンが突然静かになり僕に聞く。
R「え?ああ、レンは大罪に取り付かれてないだろ?それに、傲慢の器の影響もRe_birthdayで取り除かれてるからな。他のボーカロイドだと何らかの大罪に憑かれてるし、そのボーカロイドがあまり器に近づきすぎるのは良くないと思ったんだ。」
僕は未だ周りのもの珍しさに惹かれてレンを見ずに答えた。
L「そっか…」
レンが短くそう答えた直後、僕の左胸に走る鋭い痛み。
R「っい!!」
僕は力が抜けていく身体の力を首に集め振り返る。そこにいたのは、ピエロのような格好をして、僕に銀のナイフを突き立てるレンだった…
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無知とはいつでも悲惨な結果を産むものだね。彼、Raitoだったかな?君ももう少しだけ待って、レミー=アベラールの物語を見てから行動していたら、レンを連れて610年のルシフェニアに行ったかな?
ホント、残念だ。次は君の挑戦を待っているよ。
by mothy
【ネタ】 レン君と悪ノワールドに行ってみた。
まず、悪ノPさんすみません。こんなできで…誠心誠意を持ってお詫びします。
悪ノP_mothyさん(http://piapro.jp/mothy)のシリーズ全般をヒントにした自身初のネタ小説です。(ネタの割には重いかな?)
ちなみに自分を小説に出したり、自分を殺したりしたのはオリジナルでも二次でも初めてです^_^;
最近の悪ノPさんの更新速度が速いので、眠らせ姫からの贈り物(http://www.nicovideo.jp/watch/sm14539838)と五番目のピエロ(http://www.nicovideo.jp/watch/sm14639165)の間で考察したらどうなるだろうという視点でやらかさせて頂きました。
作中では雰囲気を重視するため一切の敬称を略させていただきました。ご了承ください。
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ご意見・ご感想
ひなた春花
ご意見・ご感想
あら!ひなた春花はすっかりきらわれてしまっているようで、残念!(*ノωノ)
2013/01/03 16:53:44
日枝学
ご意見・ご感想
ネタ豊富かつ面白い! ユーモラスな展開を読み進めて行ったら最後の最後でおおおおおってなって驚かされました 面白かったです!
2011/06/23 22:23:55
Raito :受験につき更新自粛><
面白いと言っていただけてとても嬉しいです^^
なんというか、べた褒めされすぎていて逆に怖いくらいです(笑)
でも素直に嬉しいです。ありがとうございます!
2011/06/28 13:36:01