レン ~5歳~

ハァ・・・ハァ・・・
ボクは息を切らしながらあの子を見失わないよう
ひたすら人ごみをかきわけてあの子のうしろ姿を追う。
この小さな体でボクと同じくらい小さなあの子を
この花火会場に来ている客をかきわけながら追うのは簡単じゃない。
「ハァ、ハァ、リンっ!あんまり離れるとはぐれちゃうヨォ・・」
やっとの思いであの子を呼び止めると、あの子はゆっくりボクを振り返って
ニカッっと無邪気に笑い、ごめ~んと言った。
「リン!どこ行くつもり!?ここからじゃあ花火みえないよ?」
ボクはさっきから思っていたことをリンにきいてみた。
「着いてからのお楽しみぃ~♪レン、あとちょっとで着くからついてきて~
いいもの見せてあげる~^^」
「う~ん・・でも花火まであと少ししか時間ないよ?」
時間の心配をしているボクをよそにリンは再び人ごみの中を走り出した。


たくさん走り回ってやっと着いたここは・・・
花火会場の近くにあるちょっと丘になっている公園、月見台公園だった。
こんな所まで来て、リンはボクに何をみせたかったのだろう・・・

パァァーンっ!!

急に近くで花火の打ち上がる音が聞こえて、その瞬間、真っ暗だった
夜空に火の花がヒマワリの大輪のように咲いた。
一瞬、ボクは何が起きたのか理解できなかった。するとリンがニヤニヤしながらこう言った。
「始まったよ~、花火♪この公園からなら身長の低いリンたちでもキレーな花火を見ることが出来るでしょ!?・・・レン、花火キレイだね!」
「うん!リン、アリガトウ・・花火、すごくキレイじゃん」
ボクはこの時の花火を見ながら目を輝かせているリンを
とても可愛いと思った、もっと見ていたいと思った。
この笑顔をずっと見ていられるのならどんなことも出来る気がした・・

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

勝手にFire◎flower 1.幼い頃の夢

大好きな歌なので小説にしてみました^^まだ文章力はないのですが興味があったら是非読んでいってくださるとうれしいですw

閲覧数:201

投稿日:2010/10/25 20:57:04

文字数:753文字

カテゴリ:小説

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