銀煙管から滾々と溢る
紅玉色に輝る蝶の群れ
両の翅を往復切符にし
屋上発、銀河行きに乗ろう

世界が不在のうちに汽車は百夜(ももよ)、千夜(ちよ)を駆ける
幸福だけ発明し損ねた機械の国を背に
とみに奇(あや)に悲しくてなって
たまらずにゲラゲラ笑ったよ

釦(ぼたん)ほどの大きさの人工の星
影法師、踊った
意味はないが意義はある
そんな嘘みたいに生きる僕ら
 
流砂に埋まる鯨の肋骨
の中に巣食う蟇(がまがえる)の群れ
しめやかに鳴る銀笛を吹けば
うぐいす色の瑪瑙に変わった

それを渡し銭に、方舟は明け六つ空を往く
希望という大病を患う合成樹脂の土地
明日には忘れてるような
小さな最高を引き連れて


死んだふりをした星の
古疵からしどろに散る泥土
幸福は遠いけれど
僕らの出会いは幸運だろう

はじまりから見ればすごく長いけれど
おわりから振り返ればすごく短いこの行路

朽ち枯死せずに咲いた
残花を死んだ星への献花にし 
失いながらでもこの冷たい鉄路は
続くだろう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

島宇宙行旅

歌詞

閲覧数:3,318

投稿日:2019/03/04 18:17:39

文字数:437文字

カテゴリ:歌詞

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