ピピピ、ピピピ、ピピピ
いつも通りの朝。
目覚ましが俺の睡眠を覚ます。
そして次に来るのは……
「あーにきっ!!!!」
「ぐふっ」
元気な妹・グミの強烈なアタック。
「起きないと腹パンt」
「起きてるっつの!!!」
「えー…とか言って今起きたんでしょ?」
「お前が来る前に起きてたっつの!!毎回お前は俺を殺す気なのかよ!」
「てへッ☆」
「うざ…」
「ぁあん?」
「……すまん…」
これが俺の“普通の”日常。
しかし。
──この日常がいとも簡単に崩れ去った。
「……嘘だろ…?」
その妹が何者かに暗殺された。
理由も何もかも分からなかった。
「お前さ、冗談キツいぞ?いつものアタックよりずっと……」
───何でお前が殺されんだよ。
しかも暗殺?
お前何したんだよ。
「貴方たち、警察ですよね?」
「あ、はい…」
「理由も分からないなんて何してるんですか……!?」
グミは頭を一発で撃ち抜かれた。
即死だった。
でも動機が分からない。
暗殺とは言っても恨みを買うような真似をグミはしない。
しかも街中で一発。
周りに人はいなかったらしい。
「今捜索中です…」
そう力なく答え、俺の元から去っていった。
「──知りたい?」
「!?」
そこには桃色の髪で綺麗な顔立ちの女性が立っていた。
さっきまでいなかったはずだが…
「貴方の愛する妹が何で殺されたか、知りたい?」
「な、んで……」
「知りたくないの?」
女性は表情ひとつ変えず質問を繰り返す。
「────知ってるんですか?」
「えぇ。少なくともあの警察よりは、ね。」
「何故知っているんですか?」
「その内分かるわ。で、」
「知りたいの?知りたくないの?」
答えは決まってる。
「──知りたい。何故、グミが殺されたのか、知りたいです。」
「そう。覚悟は出来てるかしら。」
「…はい。」
「───合格。いらっしゃい。」
そう言って俺と女性はよく分からない建物に入った。
「あぁ、自己紹介がまだだったわね。私は巡音ルカ。よろしくね、グミヤくん。」
「何で知って──」
「愚問ね。まぁそのうち分かるわ。」
そう言って手を差し出した女性改めルカ。
握手を意味してるのだろう。
俺はその手を取り、握手した。
ルカの手は驚くほど冷めたかった。
「貴方の一番知りたいことの代償を戴きたいのよ」
握手を求められてから数分、薄暗く無音の通路を歩いていたら突如発せられた彼女の言葉。
「…代償、ですか」
「そう、代償。所謂情報料ってヤツね」
「……わかりました。一体何がほしいんですか?」
「──貴方よ、グミヤくん」
数秒の沈黙。
無音すぎる無音は耳に悪い、と聞くが本当に悪いようだ。
耳鳴りが半端じゃなく鳴っている。
そんなことは今どうでも良かった。
「………俺?」
「そうよ」
至って真面目な表情の彼女。
「変な意味じゃないわよ。貴方を組織に招待するわ、グミヤくん」
「え、そ、組織…?」
「私達が所属する組織よ。そこで組織の一員として動いてほしいの」
「…内容は」
「汚れ仕事とかじゃないから安心して。貴方が組織に入るだけで有益なの。どうかしら、この取り引き」
答えは、決まっている。
「…取り引き成立です」
愛する妹の為に、妹の死を知るために、俺は組織下に入ろう。
「ふふ、そう言うと信じていたわ。よろしくね、グミヤくん」
「…よろしくお願いします、ルカさん」
グミのために俺はこの日、組織の一員となった。
絶対グミの死について暴いてやる、と意気込みながらまた冷たく無機質な通路を歩いていった。
続きません(笑)
コメント1
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【頭】
あぁ。
【サビ】
哀れみで私を見ないで
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振られる度に見つけて
いまは見えないあなた
【A1】
儚い意識は崩れる
私と言うものがありながら...【♪修】スレ違い、あなた。
つち(fullmoon)
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ご意見・ご感想
檸檬飴
ご意見・ご感想
ええぇぇぇ!!続かないの!?
嘘だろ!?これは続けてよ!
気になるだろ!
伏線っぽいのいろいろあるんだから、回収しようぜ!
続き期待ww
2012/06/23 22:52:55