わたしから全てを奪ったあなた。これ以上、何を求めるというの?
わたしにはもう、何一つ残ってやしないのに。
あなたが一欠片も残さずに、盗っていったくせに。
そのくせあなたは、わたしを跪かせるのね。
「大好き」って、行って欲しいの?「愛してる」って、誓いがいるの?
逆らうことは許されない。ああ、自由さえも奪われた。
次は何を奪おうというの?髪?唇?それとも貞操?
仕方ないから応えてあげる。心に殺意を押し隠して。


家?お金?家族?そんなもの、あったかしら。
過去のことは振り向かない。心臓が張り裂けてしまうもの。
真っ赤な血を降らせたくないから、殺意は胸に押し隠すの。
私の世界を象るものを、その残酷な手が奪っていく。
涙?怒り?悲しみ?そんなもの、とうに失くした。
今の私に残されたのは、あなたへの激しい殺意だけ。
それを胸に押し隠して、綺麗に笑ってあげましょうか。
甘えた瞳で、接吻を請うてあげましょうか。
顔を埋めて、深く抱きしめてあげましょうか。



私は全てを失った。けれど、意外と残っているものね。
髪、唇、それから貞操。けれどそれすら奪われた。
四肢を縛る、見えない鎖。それはまるで、あなたそのもの。
わたしから全てを奪ったあなた。これ以上何を求めるというの?
仕方ないから跪きましょう。
「あなたが望むなら」なんて、リップサービスの笑顔で囁いてあげる。



けれど覚えておくことね。
あなたにも奪えないものがある。これだけは盗らせるものですか。
この、わたしの心だけは。
あなたへの殺意でいっぱいの、この心だけは。
絶対に、あなたに奪うことはできない。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

あなたに奪うことはできない

初投稿がこれって、大丈夫なんだろうか←
ダークというか、シリアス風味です、はい。
感想よろしくお願いします(深々

閲覧数:136

投稿日:2010/06/26 17:53:59

文字数:691文字

カテゴリ:歌詞

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