くれるって言ってたじゃないか
どうして置き去りにしてしまったんだ
ひとつしかないってわかっていたのに
君だけしか持っていないって言ったのに

駆けずり回ったって見つかりやしない
巡って探ったって目にすらできない
空を切るような旅は足取りすら歯がゆい
星にすら笑われているみたいに思う

追いかけてつきまとい狙い定め
欲しい欲しい欲しい欲しかったんだ
手に入れたかったそばにいたかった
言葉にすればするほど残らなくなる

「いつかまた」なんて大嫌いなんだ


あげるって言ってたじゃないか
あんなに約束してたのになんで
ひとつだけあるって信じていたのに
君のだから持っていたいって言ったのに

あくせく走ったって出会えるわけない
願って祈ったって手にすらできない
風を取るような時は毎日ただ切ない
月にすら蔑まれてるみたいに思う

忍び込み押し入って刃翳し
くれよくれよくれよこれは僕のだって
手に触れたかったここで見たかった
呪いにすればするほど記憶から消える

「どうせまた」なんて大嫌いなんだ


小さな花束に八つ当たりをするような
気分の悪い叫び声しか出せなかった
おどけて笑いかける君の思い出を歪めて
一欠片だって上書きできないんだよ

間違えてばかり踏み外してばかりなのに
振り払い続ける手をまだ差し伸べてくる
お礼も恨みも最後まで聞いてくれなかったね
何処かで会えるのなら何かおごるよ

悔やみながら前を向く癖を褒めてくれたから
傷だらけでも歩みを止めることができなかった
眠たくなったら何度も歌を奏でていたね
ひとつひとつ思い起こせるのが奇跡みたいだ


追いかけてつきまとい狙い定め
欲しい欲しい欲しい欲しかったんだ
手に入れたかったそばにいたかった
言葉にすればするほど残らなくなる

忍び込み押し入って刃翳し
くれよくれよくれよこれは僕のだって
手に触れたかったここで見たかった
呪いにすればするほど記憶から消える

問いかけて振り向かせ笑顔求め
好きだ好きだ好きだ好きだったんだ
抱きしめたかった手を繋ぎたかった
形にすればするほど幻になる


ねぇ
どうすればいいかな

ねぇ
どうしたらよかった

ねぇ
どこへいけばいいの

ねぇ
きみはほんとうに

しあわせだったのかな

ねぇ