新しくスマートフォンを買った
いちばん安いプラン
16Gも容量があれば十分
写真も撮らないし
「SDカードはいかがですか？
大事な思い出ですから」
そんなの決められたくはない

「今から会ってくれませんか？緩く募集」
つぶやいた
ちょっとだけかまってくれればいいの
あざとい理由
だれかに聞いてもらっても
この虚しさは消えない
そんなのわかっているけれども

なんで私囚われてる
小さく閉じたソサエティに
承認欲求？きみに頷いて
欲しかっただけ

たった一歩その向こうに
のぞむ世界があるのに
タイムライン埋め尽くす文字に
いつも気を取られて

4.7インチの液晶の上で踊る指先
条件反射でフリックする文字は
いつだって無機質で

「あなたは無理ばっかしてる」
「なんのために頑張ってるの？」
「きっとそれは間違ってるよ」
そんなわけない！
あなたは何もわかってない

なんで私囚われてる？
小さく閉じたソサエティに
自己顕示欲見せたくないから
黙ってたけど

たった一歩その向こうに
輝く女神がいるなら
見て見ぬふり
そんなことなんて
できやしない

真っ白なキャンパスに
譲れない思い込めて
描くんだ新しい世界を

なんで私囚われてる
もう帰れないソサエティに
全て許せるときが来るまでは
そっとシャットダウンして

なんで　私怖がってる
まだ見たことないソサエティに
前を向けばきっと素敵な未来がある
さあ駆け出そう