現在時刻は午後7時。そろそろご飯かな・・・
「なぁリン?腹減ってない?」
「う~ん・・・そういえば少し減ったかも・・・。」
VOCALOIDがリアルにいる間は人間と同じような感覚を得ることが出来る。だからこんな風におなかが減ったりするのだ。
「よし!じゃあそろそろご飯にすっか!」
「うん!さんせーい!」
「・・・じゃあ、何か食いたいのある?オレ作るからさ。」
「いいの!?」
「あぁ」
リアルに出てきてから約一時間ほどたったが、レンのほうは特に何もしていなかった。
せっかく二人だけなんだからリンに何かしてやりたい。まぁ検索すれば大体の作り方はわかるだろ・・・
「じゃあね、オレンジカレーがいい!」
なんだそりゃ・・・
まぁ一応検索してみよう、あったら作ってやるか。
オレンジカレー、オレンジカレーっと・・・・
「・・・っ!」
「レン?どしたの?」
あった、オレンジカレー・・・本当にあったんだ・・・
「あぁ、いや大丈夫。じゃあ作ってみるよ、オレンジカレー。」
「やったー♪」
喜ぶリン。おいしく作れるといいんだが・・・まぁレシピをみるかぎりそこまで難しいってっワケじゃなさそうだ。材料もそろってるからすぐ作れる。
(・・・それにしてもリンは本当にオレンジカレーがあるとわかって言ったのか?)
どうしてもそれが気になって仕方なかった。

―― ―― ―― ――

数分後・・・
「リン~できたよ~」
「は~い」
料理は以前マスターから朝食の作り方を教えてもらったことがあるから手際のいいレン。
しかし、オレンジカレーなんてものを作るとは思わなかったから少々時間がかかった。
それでも15分ぐらいで作れたんだから十分早いといえる。
「わ~・・・すごいよレン!どうやって作ったの!?」
「え"っ!?知らなかったの!?」
予想的中、やっぱり知らなかったようだ。
「ねぇねぇ、早く食べようよ!」
「はいはい」
楽しそうに言ってレンの向かい側に座る。
見つかったレシピではドライカレー風になっていたので、具がカレーに溶けないかわりにスパイスの香りとオレンジの酸味と風味が鍋からあふれ出てくる。うん、おいしそうだ。
皿にカレーを盛ってやる。リンのは少し多めにっと・・・
「「いただきまーす!!」」
「・・・・おいし~い!レン天才だよ!!」
「ありがとう。よかったら今度つくりかたおしえようか?」
「うん!」
おいしそうにカレーをほおばるリン。このままじゃ全部食べられてしまいそうなので、半ば競争するようにレンもカレーをほおばる。
「レン、つぎこういう機会があったらさ・・・」
「うん」
「オレンジラーメン作ってくれない?」
「なんだそりゃ。」
こんどは言葉にして返してやる。ったく、オレはオマエのコックじゃないんだから。
でも、
「あったらな。」
次のまたこういう時間ができたらの話だけど・・・
「ありがと!レン!」

レンに向けられた花のようなリンの笑顔は、明るく、なぜか恥ずかしかった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Together-Dinner

2話目です。
思いつきでオレンジカレーって書いたんですけど意外なことにあるんですね~オレンジカレー。
書いてたらなんか食べたくなってきました。
では~

閲覧数:138

投稿日:2011/07/05 15:38:22

文字数:1,241文字

カテゴリ:小説

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  • 日枝学

    日枝学

    ご意見・ご感想

    オレンジカレーwwそんなあるわけn……って本当にあるんですね!! いやあ意外ですw
    というわけで、読みましたよー! 最後の、
    >レンに向けられた花のようなリンの笑顔は、明るく、なぜか恥ずかしかった。
    が良い表現ですね。最後にああいう上手い表現持ってくると、読後感がなんか気持ちの良い感じです。
    それにしても、オレンジカレーはともかく、オレンジラーメンはあったら不味そうだ(笑
    執筆GJです!

    2011/07/05 15:54:15

    • ピロ

      ピロ

      コメありがとうです!
      お返しコメもみましたよ^^
      自分も日枝学さんを見習いたいです!
      というワケでTogetherはまだまだ続きます。

      2011/07/05 16:11:09

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