1A
深い霧を進んでく
自転車にまたがり
まだ目隠しされた
先の先を見つめる
B
足を少し浮かせた
カラカラと回るチェーンが語って
その胸に音(ね)が響いた
遠くで僕を讃える謳歌が聴こえる
向こうで僕を嗤った謳歌が聞こえる
S
全知全能の神を求めて
勝手に理想を作り上げて
自分を影と称する
何処かで聴こえる鳥達の声さえ 塞ぎたいんだろう
ダイヤル回し ラジオが鳴って今日も行く
行く当てもない長期旅行に
2A
白いもやに慣れてゆく
自転車を動かし
ただ平坦な道を
前に前に進んだ
B
ギアが上がってガタンと跳ねる
その反動が響いた
遠くでカッと光って落ちてく稲妻
向こうでドッと止まない拍手喝采に
S
夢見鳥の飛ぶ様を眺めて
勝手な猫は天に跳んだの
自分が消えていく様(よう)
何処かで落ちてった金属の音さえ 濁ってるんだろう
雨中(うちゅう)(坂を)下(くだ)る感覚味方に 今日も行く
小さく燃ゆる街灯探し
鼓動の行くままに
Do not oneself (自分を失わないように)
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