れた

(提供先→健宇Pさん)
さあおいで
夜の盛り場へ　　
ここは流れ者たちの眠らない旅宿
我らと憩え
あちらのお嬢さんにミスティを一杯
レッテルを剥がしたチャイナブルーを掲ぐ
さあおいで
ここにいたいのなら　チップを投げて
かんらかんらに放られた吸い殻...

　(提供先→健宇P様)
１
右掌に
硝子の礫の先を滑らす
滴てった
赤は文字をぼかさずに灯って
貴女様と交わす誓いを私はまだ
じわり、この血に溶かすの
勾引かしエルフを　花弁に閉じ込め
２...

A
右手挙げて左手挙げて 旗をあげて ピッピッピ
超非科学的現象に魔法をかけて 目くらまし して
辻褄を狂わせ
B
上が気になって
下が気になって
のぞきこんだんだ
中が見たくって外も見たくって
手を伸ばしたんだ...

A
暗闇の中に積み重ねられた
怖い暗い狭い感情
明日の舞台は解(ほつ)れた足をカバーしよう
未来への準備
B
カタカタ横歩く猫の長老
糸が途切れカタンと倒れた
バレたら客席をルーレットで回そう
善も悪も狂い回る...

1
A
滲み出す汗 上がる呼吸
ワンテンポ遅れて感じた
後ろ振り返れなくなって
情けない顔して走った
極日常の中に 見える何かが襲ってくる
B
涙を滲ませ 髪を乱し 神を裏切り
見えぬ世界の果てをもがき探して...

1A
深い霧を進んでく
自転車にまたがり
まだ目隠しされた
先の先を見つめる
B
足を少し浮かせた
カラカラと回るチェーンが語って
その胸に音(ね)が響いた
遠くで僕を讃える謳歌が聴こえる...

一夜に咲きゆく桜の花びら
風がまた知らん顔で頬をかすめてゆく
僕はまたこの場所でまた
1人桜歌を歌うんだ
1
自由のきかないこの時代
庭に桜が咲き乱れ
『今日も来ちゃった』
と黒髪なびかせ
また僕の目を奪う...