部屋には、ミルクティーの優しい香りが漂っていた。
時刻は、雲1つない青い空が活躍する昼下がり。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
無言で、ミルクティーを飲むテトとマコ。
「・・・あの」
「・・・・」
「・・・なんで、無言でミルクティーを飲むの?」
「・・・・」
マコの言葉にテトは重たーい口を開く。
「・・・マコは節分の時、手巻き寿司をどっかの方角を向いて無言で食べるっていうこと習慣知ってるお?」
「うん。・・・でもそれと何の関係があるの?」
「だから、ミルクティーも一緒だお。飲んでいる時に、しゃべっちゃったら幸せを逃すんだお」
「・・・・え?じゃあ、テトがずっと独身なのって・・・」
そういうワケだお」
「・・・・・・・・・・・・・テト、なんか、ごめん」
「マコが気にする事じゃないお」
テトは、コップに残っていたミルクティーを一気に飲み干した。
END
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