「世界の間違いを、レミーが正すのよ」
数年前、サンタさんに言われたこと。
僕は、世界を正す救世主。今日も、世界のために、サンタさんのために、一生懸命がんばるんだ。
僕は、ずっとひとりだった。
こじいんっていうところに閉じ込められて、ずっとかなしかった。
サンタさんは、ぼくをたすけてくれた。
ぼくは、サンタさんのためにがんばる。サンタさんがよろこんでくれることを、するってきめたんだ。
サンタさんがいうには、「世界は間違いだらけ」らしい。
そのまちがいをおこしているのは、とってもとってもわるいひとたちなんだって。
それをやっつけるのが、ぼくのおしごと。
せかいのへいわのために、ぼくはぜんりょくをつくすよ。
…いけないいけない。油断すると、あの誓いを思い出してしまう。
そんなことは、別に今は考えなくてもいいんだ。今は、仕事に集中しなきゃ。
僕は敵に狙われてるらしいから、油断してたら命がなくなってしまう。
午前二時、暗闇に包まれた街。
さあさあ、今宵、世界のために犠牲になるのはだあれ?
悪い子にはお仕置きをする。
それが、僕の仕事。
<<【五番目のピエロ】忠実少年と賑やかサーカス【二次創作】>>
今日はいい天気だ。
皆仕事がないし、ゆっくりできる。
でも、仕事以外では僕は外には出ないし、暇だなあ。
どうしよっかな。
…そうだ。
どうせ誰も遊んでくれないから、一人でサーカスの中を見学しようっと。
たまにはこういうのもいいよね!
あ、僕はレミー・アベラールっていうの。
サンタさんは、僕をとても可愛がってくれるの。
確か、『五番目のピエロ』っていう…二つ名?みたいなものを、もらった気がする。
僕の相棒は、この銀のナイフ一本だけ。悪いことはしたらダメダメよ☆(HEY!)
…他の人たちから見れば、こいつは一人で何をやってるんだと思われるかもしれない。
仕方ないじゃない、僕もなんで誰もいないのに自己紹介したかわかんないんだもん。
なんだろう、本能かな。
僕の内に秘められた本能か何かが、「自己紹介をしろ」って言ってきたのかな…。
まあ、適当にぶらりと歩いてみよう。
まずは、すぐそこにある部屋。確か、サンタさんの部屋だったかな。
サンタさんは、『ペールノエル』っていう、世界を正す組織のリーダー。
毎日忙しいみたいだけど、僕はそんなサンタさんのためにがんばっているんだよ!
彼女にはちょっと問題があったりするんだけど…
とりあえず、扉をノックする。
むこうから「うぁーい」と聞こえたから、多分入っていいだろう。
扉を開けて、入ろうとした。
転びそうになった。やべえ。
何故かというと、床に酒瓶がごろごろ転がっているからだ。
うわ、何これ。酒くさい。
なんで足の踏み場もないほど酒瓶が転がってるの?
そしてサンタさん。酒瓶の上で酒瓶を抱えて酒瓶を枕にして酒瓶をかぶって寝るんじゃない!
文章がいろいろ変だけど!
すこしぐらい瓶を片付けろよ!
サンタさん。
この組織のリーダーで、僕を助けてくれた人で、飲兵衛で…変な人。
さっきの返事は、どうやら寝言だったようだ。
酒瓶と共に生きる女。座右の銘は『酒がなければ酒を飲めばいいじゃない』。
『酒屋つぶし』という異名をとっていたような気がする。
ようするに、ムチャクチャ。なんだこれ。
サンタさんのことは諦めて廊下を歩いていると、壁にもたれかかった女性がいた。
その女性は薄笑いを顔に浮かべて、僕に話しかけてきた。
(もうサンタさんはいろんな意味で手遅れだ)
「どうしたの?かわいいレミーちゃん?」
「いつものことだけど、かわいいとかちゃん付けしないでよ、僕は男だよ」
彼女の名前…は、僕は知らない。
組織内では、『七番目の手品師』と呼ばれている。
普段はおちゃらけてたりするけど、場面に応じてテンションを切り替える。
桃色の髪の女性で、いつもあの緑の子と一緒にいるんだけど…
「あれ?今日はあの子いないの?」
「あぁ、グーミ…八番目の?」
「そうそう、八番目の」
「あの子なら…なんか、バッティングセンターに武者修行に行ったわ」
何故バッティングセンターに行く必要があるのだろうか。
しかも武者修行って。ホームラン王にでもなるのか(このツッコミもいかがなものかと)。
っていうか、こんな場面は前にあったような気が。
だ、第六十七回大根ぶっかけ大会が開催された日を、僕は知らないんだからねっ!
きっと気のせいだ。うん。
「さて、そんなレミーに楽しい楽しいマジックを見せましょうか」
そんなってどんなだ。
疑問を放置して僕にはお構いなしに、七番目はシルクハットとハンカチを取り出す。
どこから出したの、それ。
「タネも仕掛けもございませ~ん。シルクハットの中には何も入っておりませ~ん」」
「…そうだろうね」
「これにハンカチをかけましてぇ、そおれ1,2の3っとぉ」
七番目がハンカチを廊下にほかり(ダメ絶対)、シルクハットを逆さにしてきた。
そして落ちてきたのは。
「……じゃがいも?」
「イリュー☆ジョン!ポティトオォ!Year!」
「……テンション高いね」
何故じゃがいもなのだろう。
普通、そこはハトとかでしょ。
なんでよりによって、じゃがいもをチョイスしちゃったのさ?
さつまいもとかでもよかっただろうに。
いや、そもそもハト以外が出てくるのがおかしいと思うんだけど。
「というのは冗談で」
「いつも冗談でしょ?」
「(無視)3、2、1と三分の二、1」
1と三分の二って何だよ!
ハイ!と七番目が両手を向けた先には、小さなみかん箱。
その箱が少し持ち上がったかと思えば、中から正座した少女が出現した。
「えええええええええええええええええええ!?!?!?!?」
「イリュー☆ジョン!ハウアッ!!」
「……どうも、こんにちは」
少し静かな少女の二つ名は、『八番目の狙撃師』。
七番目といつも一緒にいる、なんていうか、無口な子だ。
緑のショートカットの髪で、三番目によく変ないたずらされてる。
「どどどど、どどどどど…」
「こらこらぁ。レミー、『ど』だけじゃ、会話は成り立たないわよ?ダメダメよ」
「……レミーはきっと、『ドロンドロン!御用だ御用だ!』って、言いたい、きっと、きっと、きっと」
「いやいやぁ、『ドリルは最強の道具だぜ!キャベツだってこの通り☆さぁお買い求めください!今なら冷凍マグロが一本つくよ!おやおやぁ?なんか時計が壊れちゃったよぉ?さぁさぁさぁry』よ」
「……いや、きっと『どっこらせ(笑)あー間違えた、どっこいしょういちーっと…これでよし!イェイ!』だよ、私は、そう信じて、みたい」
「えー?『ドリームといえばさー、宝くじって買うとワクワクするよね!まぁ僕は当たるのがたった十円なんだけどね…』でしょー?」
「……っていうか、七番目、廊下にポイ捨て、しちゃ駄目」
「あ、そっか。ごめんごめん。ありがと、八番目」
いやいや、どうやったらあんな小さいみかん箱に入れるの。
あとバッティングセンターはどうした。
それと武者修行!
っていうか、ツッコミどころが多すぎるよ!
しかも長いよ!
僕そんな変なこと言ってないよ!
「……あと、どうでもいいけど、この間、『私は先生になりたい』っていう文を、『私は焼き鳥になりたい』って、間違えて、言っちゃったんだけど、どうしよう」
知らないよ。
どんな聞き間違いなんだよ。
それとも君は焼き鳥が食べたかったのかい?
「あ~ら、ごめんなさーい。ついついハンカチを奪っちゃったわ」
八番目が七番目に返したハンカチを、新たな人物が奪い取る。
彼女は…なんだったかな。適当に『三番目の眠らせ姫』でいいか。
緑のツインテールの女性で、医者の娘。
本名は『マルガリータ・ブランケンハイム』。
「……マルガリータ。人の物を、取るのは、よくない」
「あんたの物じゃないでしょ~?これは私が取ったからわ・た・し・の☆」
「……マルガリータ、ちょっと、こっち、向いて」
「えぇ~、なあにぃ~?私の顔に、何かついてるー?」
「……とりゃ」
八番目が、マルガリータの顔にパイを押し付けた。
うん。テレビでよく見るアレですね。
そしてついてるじゃなくてつけたんだね、今のは。
「……手が滑ったフリをしてみた」
「私のいつかのセリフを使いまわすな!大根ぶっかけるわよ!?なんならにんじんと玉ねぎと唐辛子も混ぜ込んであげましょうか!?」
「……やれるものなら、どうぞ、ご自由に」
「どぎゅはっ!?」
こんな感じで、八番目とマルガリータは大変仲がよろしい。
ほら、今度はかぼちゃの煮物を顔にぶつけられてる。
食べ物は大切に。
「ちょっと、八番目っ!いい加減にしないと、gift(きゃっきゃうふふver)ぶっかけるわよ!?」
「……そうなる前に、このリボルバーで、返り討ちに、してやっても、いい」
「ちょっと、二人共?何やってるの?私も混ぜなさいよ~」
すっかり空気になっていた七番目も騒ぎに混じった。
女三人でやいのやいのしてるけど、今僕は危機を感じているのです。
「ちょっと、皆…廊下でこんなに騒いだら…」
「――ちょっとお!廊下は静かにって、大人に習わなかったの!?」
…ほら、サンタさんが来ちゃったよ。
サンタさんは大変お怒りのようです。
「アンタタチ、イイ加減、黙ッテヨ…ユックリ寝レナイジャナイ……」
「うわ、やばっ!ジュリアが怒った!?」
「よーし、ここは逃げよう!うん!」
「……必殺、逃走劇…」
七番目はハンカチをくるくるまるめて、超焦っていた。
マルガリータはさりげなく僕を盾にして後ずさり。
八番目は、もう数メートル先まで行っていた。
でも無理だよね。サンタさんが片言になったら、もうそれは人生終了の合図と言っても過言じゃないんだよ。
……結局、三人は捕まり、二日酔いサンタさんの数時間説教コースを体験させられていた。
僕はお咎めなし。まぁ何もしてなかったし。
結局、ゆっくり中を見れなかったね。
とりあえず、これでわかったでしょ?
これが、僕ら『ペールノエル』の日常です。
……まぁ、いつもこんな変なわけじゃないんだけどね。
今日が偶然変だったんだよ、きっと…
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ご意見・ご感想
Turndog~ターンドッグ~
ご意見・ご感想
ああすんません、あれ(袈裟)の読みは『けさ』ですw
『さけ』と『けさ』をかけたんですね!実に詰まらん!(じゃあ何でやった
2013/03/02 22:00:34
ゆるりー
けさですかw
wwwww
2013/03/02 23:33:39
Turndog~ターンドッグ~
ご意見・ご感想
ぶるっふぉwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwゆるりーさんもーまんた―い!!
安定の爆笑クオリテゥィ!!(なんだよそのゥは
特にマルガリーたん!(だから呼び名おい
あんた生前から大根ぶっかけてんのか!さてはgift材料は大根おろしだな!?(どんな薬なんだよ
ダーメダメよ☆(屮゜Д゜)屮Pow!!
酒瓶の上で寝るのもダメダメよ☆(屮゜Д゜)屮Pow!!(しつこい
あと酒がない時は袈裟を食べればいいじゃない!(あれは食えたのか
イリュー☆ジョンッ!!……ポテト!?
スウィートポティトオォの方が美味しいではないか!Yeah!!(そういうことじゃないって
カウントに帯分数きやがったwww
グ…八番目は多分『ショータイムだ!!』とか言いたかったと思う(傭兵か
レミーは多分『ドッペルゲンガーこそ私の本体!!』とか言いたかったと思う(わざわざかぶせんな
マルガリーたん!(だから呼び名
君の罪は強欲じゃなくて怠惰だろう!!
どっかでgift飲んで寝てなうわ何をするやめzzzzzzzzzzzzzzzzz(ry
はっ!!ゆ、夢か…((
g…八番目よ、パイは押し付けるもんじゃない、相手を組み伏せた上で掌底とともに相手の鼻の穴に打ち込むものなんだ!(それも違う
―――この後、某メリゴド決闘を迎えることなく、七番目と八番目は姿を消すのであった―――(おいおいおい!!
二番目『ところで皆さん知ってますか?僕はこの後憂さ晴らしできなかった三番目に大根ぶっかけられたんです』
六番目『俺はその大根と二番目を掃除しておりました』
2013/03/02 16:36:12
ゆるりー
ぶるっほぉwwwww
わかります、私もよくトマトをトメェイトオゥと言いますから(何故
マルガリーたんは今日も可愛いでs((こら
それ薬じゃないwwwww
みぎっからっひだりえぇ?とぉ?((
そもそも寝れませんw
ん、ん…ん?袈裟…?読み方がわからなかったバカです←
イエスww
ポティトォはどれも美味しいと思います!Year!((ちゃう
www
傭兵www
ドッペルwwwww
呼び名ww
真面目にやるのが面倒だそうですw
gift飲んじゃだめwww
怖い夢ですねw
どんな方法ですかそれwww
伏せてない伏せてない!ww
平和ですねそれww
四番目『ちなみに私は、某牛丼チェーン店でおろしポン酢牛丼を食べてました』
ナイス『一人で何やってんだよ!!仕事しろよ!!』
一番目『へぇ?、なぁ?にしてるのかな?あ??(暗黒微笑』
三人『うおおおおおおおおお!?』
2013/03/02 19:59:11
ゆるりー
その他
おうふwwwww
注目入りありがとうございます!
さらにRTも……すごいです本当。
2013/01/28 21:30:10
Seagle0402
ご意見・ご感想
おぉww
…みんな面白すぎて誰のことを言っていいかわかりませんww
…えーと、とりあえず、ジュ…じゃなくてサンタさん、酒瓶の上で寝ないでくださいな…w
ブクマさせていただきます!
ピエピエロ♪
2013/01/28 17:48:39
ゆるりー
みんな壊れておりますww
酒瓶の上で寝たら絶対痛いのに気にせずに爆睡するサンタさんは最強です。
ブクマありがとうございます!
ピエピエロ♪
2013/01/28 21:29:07