第5回目の講座は音圧についてです。
音圧が上がらなくて悩んでいる方は結構いらっしゃるかと思います。
前回で少し触れましたが、音圧の確認には『RMS』というメーターを参考にしていきます。
わからない方は前回の " MixTips #4 リミッター " の項目をご覧下さい。
まず前回と重複する内容ですが、ミックス段階においての音圧です。
RMSメーターは別名VUメーターと呼ばれることもあり、音圧を監視するのに用いられます。
ミックスで無理に音圧を上げる必要はありませんが、ミックスが良くないとマスタリングでの音圧が上げにくいことも確かです。
ミックスではダイナミクスが崩れない程度の『最大が-15db』ぐらいを目安にしてみてください。
音圧で悩んでいる方は周波数や定位を見直してみてください。
周波数と定位に関しては後ほどの回で詳しく解説します。
次に音圧の関連で人の耳の特性ということに焦点を当てていきたいと思います。
聴感上の音圧を周波数ごとにグラフにしたものがあります。
等ラウドネス曲線と呼ばれ、国際標準規格化されています。
検索でグラフは出てくると思いますので、ぜひ調べてみてください。
このグラフを見ると全体的に中域は強調され、聴こえやすいのがわかります。
また、低域は大きな変化がなく、特に感度が低いことが伺えます。
高域も感度は落ちやすいと言えます。
まとめると音圧が上がれば『中域は膨らみ、全体的に低域と高域は感度が低い』ということが言えます。
マスタリングでの音圧アップを見越した上でミックスバランスが取れると良いでしょう。
音圧はコンプレッサーやリミッターで上げていく以外にも周波数や定位が大きく関わってきますので、次回以降からはそこへ焦点を当てた解説をしていきます。
マスタリングでの音圧調整は後ほどの回で詳しく解説します。
音圧に関して理解して頂けましたでしょうか?
次回は周波数について解説していきたいと思います。
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