足も動くようになって部屋に着いた。

「………うわぁ、ホントにベッド一つだよ………。」

さすがに学校だし冗談だと思ったんだけどなぁ………。

「でも少し広いぜ？リンも来いよ。」

ベッドの上ではしゃぎだしたレン。広いって、これでシングルベッドだったら問題じゃ…………。

「遠慮しとくよ………。」

部屋の中を見てみればテーブルとソファーがある。

「ねぇ、れ……」

振り返ってレンに話しかけようとしたのに、振り返れない（理由？レンが後ろから抱きついてきてるのよ／／／

「何？」

耳元で言われて一瞬ドキッとする

「い、いや、その………ソファーあるから私はソファーで寝るね？」

「………。リンは俺と寝るのがそんなにいやなのか？」

レンが低い声で言ってくる。すごいドキドキしてきたんですけど！？

「………っ！離して！！！」

「えー、ヤダ………。」

どうしよう………。真面目に心臓が持たないです………。

ドアをノックする音が聞こえた。

「リン～！遊びに来たよ☆」

ミク、ありがとう！助かった(>_<)

「レン、ミクもきたし離れてね？」

離れてくれたけど、すっごい残念そうな顔。でも無視して扉を開ける。

「ミク、いらっしゃ～い！あ、カイト君も来てたんだ。」

「『も』ってなんだよ。」

「だってミクの声しか聞こえなかったんだもん。で、どうしたの？」

「ああ、何かこの辺の部屋って全部『あたり』らしいから………。隣の部屋であるリンのとこもそうかなって……。」

「うん。一つしかないよ？」

この辺全部そうだったのか………。

「ふふっ。じゃあ、お幸せにねーっ☆晩ごはんの時に迎えに来るから☆」

こっちの確認も取らずにミクは帰ってしまった。今度ちゃんと人の話を聞くように言っておこう。

「………リン？」

あ、レンのこと忘れてた………。（さっきのレンの行動のことね？

「な、何？」

「キスしていい？」

「は？」

気付いたらキスされてる状況。確認しときながら拒否権が無いっていう………。

「………はぁ、………レンって毎回長いのよ！」

「イヤだった？」

「別にそういう訳じゃ………。」

「じゃあいいじゃん。」

イヤではないけど、毎回酸欠で死にかけるっていうのもね………。
「リン？ソファーで寝るのか？」

「うん。当然！」

何か今のレンなら襲ってきそう。

「絶対襲わないから一緒に寝よ？」

考えてることばれた？ただ一緒に寝るってそれ自体があまり良くない気がする……。

「大丈夫だって。それにソファーで寝たら風邪引きそうだしさ。」

「そこまで言うんだったらいいけど？」

なんで私、今上から目線になったんだろ？

「本当か？ありがとな！」

「べ、別に………。ほらっ！早く荷物整理して明日の準備とかしなきゃ！」

「あ、ああ。そうだな。」

ついでに、レンなら別にいいかな？って思ったのは秘密にしなきゃね………。