　清く正しく美しく
　間違わないように
　生きることを教えられてきました

　強く優しく秀逸に
　優等生であれと
　期待されて努力してきました

　立てば芍薬
　座れば牡丹
　歩く姿は百合の花？
　え？

　美しさなんていらないわ
　醜くても生きていたいわ
　私、私、私、
　それは当たり前のこと

　誰かの理想像になんて
　誰かの憧れになんて
　なりたくなんてないわ
　ちゃんと生きさせて

　ああ

　品行方正誠実に
　羽目外さぬように
　過ごすことを強いられてきました

　優美に麗しくしたたかに
　模範生であれと
　希望に応えて暮らしてきました

　純粋無垢で
　純潔華麗
　百合の花言葉のよう？
　え？

　正しさなんて愚かだわ
　間違いながら学びたいわ
　私、私、私、
　もう疲れてしまったのに

　誰かの過度な期待だとか
　誰かの叶わぬ願いだとか
　耳を塞いでいたいわ
　ちゃんと息させて

　はぁ

　優しさなんて嘘だわ
　無理をしないで生きたいわ
　私、私、私、
　まるで生け花の様ね

　美しい自然の花だって
　生けられた百合の花だって
　いつかは朽ちて枯れるわ
　ちゃんと捨て去って

　ねぇ