流れて消える街灯に
浴びて染まるサイドミラー
空っぽの道
行き先はまだ見えないけれど

眠気覚ましの珈琲が
震えだしたエンジン音
ガラス越しのわずかな未来
誰にも止められないんだ
一度きりで決まる賭けに身を委ねた

風となって走っていく
遠くどこまでも（彼方へと）
今、この瞬間を生きるために
（アクセルの先へ）
置き去りの感情論
振りほどくように
ヘッドライトの道を進め

白くなりゆく山際
はるか彼方に映る
さめざめとした心よりマシな朝が光る

忘れられた流行歌
お気に入りのナンバーに
紛れ込んで鳴り響くけれど
失われた歓声が
当たり前になった世界に似合わないから

風を切って駆けてゆく
果て無き先へと（明日へと）
今、この瞬間を拓くように
（ブレーキを外せ）
曖昧なsensation
切り捨てるために
ヘッドライトの道を進め

分かり合いたい空想論
分かり合えない現実論
ジャンクション越えるたび胸が痛む

走り抜けた道の果てに
何を残して旅立つのだろう
冷たい世界の中で

風となって走っていく
遠くどこまでも（彼方へと）
今、この瞬間を生きるために
（アクセルの先へ）
置き去りの感情論
振りほどくように
ヘッドライトの道を進め