ねぇ、パパ。
私は不器用だけど怒らないで。
これでも精一杯なの。
やる気が無いわけじゃないの。

私が包丁で指を深く切った時、
可哀相と言いながらも、
私を責める辛辣な言葉をたくさん並べたわ。

私は精一杯なの。
精一杯頑張っているの。

ねぇ、パパ。
大人になっても何もできなくてごめんね。
迷惑を掛けてごめんね。
でも、精一杯頑張るから、幼稚園児みたいに可愛がってほしいの。
頑張った分だけ誉めてほしいの、小さい子みたいに。
ねぇ、パパ。
私のこと、嫌い?
血の繋がった子供だから仕方なく面倒見てる?

私はパパのこと、好きになりたいのに。
今日も美味しい料理で喜んでもらいたかったのに。

もし私が死んだら、パパはなんて思う?
今の私は、パパが死んだら泣くと思うよ。

ねぇ、パパ。
私は不器用だけど怒らないで。
これでも精一杯なの。
やる気が無いわけじゃないの。

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  • 非営利目的に限ります
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ねぇ、パパ。

父に理解されない娘の話。

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投稿日:2009/01/28 18:37:01

文字数:385文字

カテゴリ:小説

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