「扉を開ければ見たこともない世界が広がっているのよ」
と貴方は言い
僕の手を強く引く
鬱屈した不満と得体の知れないストレスが
僕の胸の中に
魔物を創り出す
夢も希望もないこんな世界
捨てちまえばいいよと魔物が囁く
扉の向こうでなら僕は
幸せになれるのかな?
だけど
飽き飽きするほど味わったはずの
日常をもう一日だけ僕にください
胸の中に巣食う魔物が僕の
ただ一人の友達になってしまったから
車は人気のない裏山で止まり
貴方は僕の手に優しく触れる
赤く赤く燃える炎を見つめ
白い白いラムネを口に含んだ
ねぇ
飽き飽きするほど味わったはずの
日常をもう一日だけ僕にください
胸の中に巣食う魔物が僕の
ただ一人の友達になってしまったから
もうたくさんだと思ったはずの
日常がこの一瞬だけ愛しく見えた
胸の中に巣食う魔物は実は
ただ一つの真実を映し出してた
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