リーベ、僕のことなんて忘れてしまってね。と、嘘を吐きました。
「そうね、それが一番ね。」なのに君はどうして泣いたんだい。
リーベ。


くたびれた劇場で絶え間なく、ピエロは笑っていた。おどけながら。
この口はいつだって、容易く「滑稽。」と吐けたんだ。云えたんだ。

あまりにも、あまりにも、美しく眩い光。
君のこと、君のこと、攫えたら良かったのにな。

リーベ、あの日の手紙は燃やしてしまってね。と、虚勢を張ります。
「そうね、それが良さそうね。」なのに君はどうして目を逸らすの。
リーベ。


くたびれた劇場を独りの歌姫が変えていった。今日も明日も。
その声はいつだって、透き通っていただろ?尊くて、遠すぎた。

こんなにも、こんなにも、当て所ないか弱き躰。
この腕で、この腕で、護れたら良かったのかな。

永遠と錯覚をしてしまっていたらしいね。浅はかでしょうか。
有限と知ってた癖に、救世主にはなれやしなかったよ。
ごめんね。


だから一先ずさようなら。看取るくらい、したかったけど。
いつか交わそう、愛してる。その時から一緒にいよう。

ねえ、誓いもしないで信じてしまったんだ。やっぱり悔いてる?
「いいえ、わたしもあなたと同じです。そうでしょう?信じているでしょう?」


リーベ、僕のことなんて忘れてしまってね。と、抱擁しました。
「そうね、それが一番ね。」そして君は漸く笑ってくれました。

だってきっと僕らは、出逢い直せるから。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

劇場のリーベ

必ず、新しく出逢えるから。
リーベ[Liebe]:愛、恋人、愛人。確かドイツ語。


11.04 かぴばらさんが楽曲を提供して下さいました!ありがとうございます。
http://www.nicovideo.jp/watch/nm14258503
http://piapro.jp/t/wRQZ

閲覧数:363

投稿日:2010/11/04 01:19:25

文字数:622文字

カテゴリ:歌詞

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