見下すは 続く平屋の格子戸の
相も変わらず 閑静なる町屋なりて
にわか雨過ぎて ひたひたの石畳
行き交うは 浅葱 黒出目 あと六鱗(ろくりん)

召かした和金 揺れる袖は鰭(ひれ)
一匹、二匹、と 泳ぎ往く和金は
見飽きた景色 飽きたりし色
ふと変えたるは 一瞬の事で

鮮やかなる 召し物 簪 京の紅
退屈な水底で どの和金よりも艶(つや)やかに
高貴なるだろう その出で立ちで
優雅に泳ぎ往く 緋(あけ)色の人


行き交うは 続く町屋の石畳
愛も変わらず 泳ぐ姿夢になりて
幾日は過ぎて ひたひたの恋心
すれ違う 浅葱 羽衣 両奴(りょうやっこ)

止まりし和金 触れる袖は鰭
三匹、四匹、と 泳ぎ往く傍ら
奪われるは目 焼き付きし色
紛れもなくは 一瞬の事で

鮮やかなる 召し物 簪 爪の紅
甘美なる微笑みは どの和金よりも艶やかで
高貴なるだろう その憧れは
優雅に泳ぎ往く 猩々の君 


更紗過ぎ 気にも介さぬ 猩々や


鮮やかなる 召し物 簪 京の紅
退屈な水底で どの和金よりも艶やかに
高貴なるだろう その出で立ちで
優雅に泳ぎ往く 緋色の人

鮮やかなる 召し物 簪 爪の紅
甘美なる微笑みは どの和金よりも艶やかで
高貴なるだろう その憧れは
優雅に泳ぎ往く 猩々の君


ひらがな

みおろすは つづくひらやのこうしどの
あいもかわらず かんせいなるまちやなりて
にわかあめすぎて ひたひたのいしだたみ
ゆきかうは あさぎ くろでめ あと ろくりん

めかしたわきん ゆれるそではひれ
いっぴき、にひき、と およぎゆくわきんは
みあきたけしき あきたりしいろ
ふとかえたるは いっしゅんのことで

あざやかなる めしもの かんざし きょうのべに
たいくつなみなそこで どのわきんよりもつややかに
こうきなるだろう そのいでたちで
ゆうがにおよぎゆく あけいろのひと


ゆきかうは つづくまちやのいしだたみ
あいもかわらず およぐすがたゆめなりて
いくじつはすぎて ひたひたのこいごころ
すれちがう あさぎ はごろも りょうやっこ

とまりしわきん ふれるそではひれ
さんひき、よんひき、と およぎゆくかたわら
うばわれるはめ やきつきしいろ
まぎれもなくは いっしゅんのことで

あざやかなる めしもの かんざし つめのべに
かんびなるほほえみは どのわきんよりもあざやかで
こうきなるだろう そのあこがれは
ゆうがにおよぎゆく しょうじょうのきみ


さらさすぎ きにもかいさぬ しょうじょうや

あざやかなる めしもの かんざし きょうのべに
たいくつなみなそこで どのわきんよりもつややかに
こうきなるだろう そのいでたちで
ゆうがにおよぎゆく あけいろのひと

あざやかなる めしもの かんざし つめのべに
かんびなるほほえみは どのわきんよりもあざやかで
こうきなるだろう そのあこがれは
ゆうがにおよぎゆく しょうじょうのきみ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

猩々の君

ある日この金魚鉢のような狭い町屋に緋色の猩々がやってきた
私は一目惚れをしたが、貴方にとっては私も周りを泳ぐ
更紗の一匹にしか過ぎないのでしょうね

※普通は猩々よりも更紗の方が綺麗だが
更紗は白勝ち更紗で、猩々はより深く綺麗な色をイメージ

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投稿日:2016/09/08 00:30:57

文字数:1,235文字

カテゴリ:歌詞

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