ルカ「遅れて、ごめんなさい」
がくぽ「ルカ殿！　拙者、ルカ殿に会いたかったでござｒ(ry」
KAITO「たこルカたちと会っちゃったから、遅くなったんだ」
MEIKO「嘘よ、本当はこいつが電車間違えたから。たこルカたちとも会ってないわ」
KAITO「めーちゃん、言わないでよぉ～」
　やっと来たか……。
Lily「あのさ、」
ルカ「なんでしょう」
Lily「たこルカとかシテヤンヨとかって…人間として数えていいの？　てかそのチケで入れる？」
　……ほんとだ。気付かなかった。私も相当バカだな…
MEIKO「さあ。知らない」
リン「ちょ、知らないって…」
MEIKO「その時はその時」
KAITO「なんとかなるよぉ」
　KAITO兄まで！
GUMI「それよりリンちゃん、コスプレしに行こうよ～。無料だよ～」
ミク「えーっ、できるのー!?　私も行くっ」
GUMI「一着一時間100円～」
ミク「ほんと!?　行く行くっ！　安いねっ！　リンちゃんも行こうー！」
リン「えー」
レン「えー」
GUMI「お願い、リンちゃんの衣装レンが選んでいいからっ」
　レンが無言でうなずく。なぜっ！
MEIKO「んじゃ適当に行っといてくれる？　私らお化け屋敷行って酒飲みに行くわ」
ルカ「ですね、そうしましょう」
がくぽ「拙者も賛成でござる」
KAITO「ええ!?　聞いてないよぉ…」
MEIKO「当たり前よ、今思いついたんだもん」
　ちなみにKAITO兄はお酒がとんでもなく苦手である。
　前MEIKO姉と一緒に飲んでたけど、すぐにぐてんぐてんに酔ってた…
ルカ「じゃあ私たちはお先に失礼します」
MIZKI「まっ待つのだ、私も行くぞ」
勇馬「焦らなくても酒は逃げねえって」
MIZKI「酒は逃げずともこいつらが飲み干してしまうだろう！」
　まあそれはあるだろうね。
ハク「わっ、私もご一緒させてくださいっ」
テト「ハクも行くのかー？　じゃあハクと入ろっかなー」
　未成年のネルは一緒に行けないから、二人にスルーされる。
GUMI「チケはどうするの？　一緒じゃなきゃ入れなくない？」
ルカ「少しお貸しください」
　GUMIちゃんからチケットを受け取ったルカさんは、そのままどこかへ消え去った。



　十分後くらい。
　10組お化け屋敷招待券を一組ずつに分解してくれたらしい。
リン「どうやったの？　簡単にしてくれるとは思えないけど…」
ルカ「ちょっと脅かしてみたらすぐ変えてくれましたよ？」
　とっても簡単でした、と微笑むルカさん。
　怖い……。
テト「それじゃ失礼するお！」
ミク「ばーいばーい！」
　んで、私、レン、ミク姉、クオ君、GUMIちゃん、GUMIYA君、Lilyちゃんにリュウト君、それからネルが残された。
GUMIYA「それじゃコスプレ店にLet's GO！」
ミク「何着よっかな～？　クオ君、ペアコスしよう！」
ネル「コスプレかよ…」
レン「何にしよう……」
リン「なるべく露出しない奴で頼む」
　そのコスプレレンタルの店に向かう。
　それは全体的にピンクで、屋根が白で、乙女ーって感じの店だった。
『Voc@land costume shop』とピンクの看板に筆記体の黒い文字で書かれている。
　白い扉を開けると、扉についた鈴がちりんちりんと鳴った。
「いらっしゃいませ」
　ん？　どこかで聞いた事ある声だなぁ…
レン「SeeU？」
SeeU「あたりだよぉー」
　ずらーっとならぶ洋服ダンスから顔をのぞかせたSeeUちゃん。
　このSeeUちゃんはほわほわしてふわふわして、干してふかふかになった布団みたいな人だ。……たとえ方いまいちだと思うけど。
GUMI「SeeUっち!?」
　し…しゆっち？だと？
GUMI「久しぶりぃ！」
SeeU「久しぶり、ですねぇー」
GUMI「お願いだからその美声でK-POP歌ってぇ～」
SeeU「今じゃなくてもいいでしょー？　今度ねぇー」
クオ「どうしてここにいるんだ？」
SeeU「バイトですー。お小遣いが足りなくて…あの…その、えっと…まあ、バイトですー」
　何を言おうとしたのかは聞かないでおこう。
ミク「可愛いのたくさんあるねっ」
SeeU「はいー。汚らしいのはないと思いますー」
　そりゃそうだ。あったら大問題。
SeeU「特定のアニメのものとかはないので、ふつーに着ていただければいいと思いますー」
ミク「あーっ！　ねえクオ君、これやろこれっ」
　といって物色していたミク姉が取り出したのがナース服と白衣。
クオ「うん…」
　あんまり乗り気じゃないクオ君。
　でもミク姉に言っても聞かないだろうって分かってるんだろうな。偉い。
GUMI「うちらはぁ～……あ、無難だけどこれ着たい」
GUMIYA「俺黒ね」
GUMI「えー、私も黒がいい」
　じゃんけん、ぽん。
GUMI「くそ…っ！　おいぐみやん！　パーだしてよあほーっ！」
GUMIYA「お前がチョキ出せばよかったのに」
GUMI「私はグーがよかったんだよばかぁー」
GUMIYA「GUMIちゃん赤ねっ」
GUMI「ちぇ～、あ、ネルちんは何にするの？」
　ね、ねるちん!?
　呼び方がコロコロ変わってるのはなぜ!?
　SeeUちゃんのことSeeUっちとか言ったり、ネルをネルちんだなんて、ふつーに呼ぶのがなんかすごい。
ネル「は…？　え…う？」
GUMI「決めないの？　まさかここまで来て着ないとか？」
ネル「は？　きっ、着るわよバカ！　ただちょっと悩んでるだけじゃないのっ、ほっとけっ」
GUMI「何と何で悩んでんのー？」
ネル「わっ、分からないわよそんなの」
　分からなくて悩んでたっていうのか？
レン「決めた」
　突然レンが言うものだから、こいつが狂ったんじゃないかと思った。
リン「何が」
レン「リンに来てもらう服」
ミク「おっ決めたんだね～！　偉いぞっ」
リン「いや偉くないでしょ」
GUMIYA「で？　なになに？」
レン「男装」
　いやいやちょっと待ていやほんと待て？
　なぜそうなる？
GUMI「キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!!!!!!!!!!　リンちゃんの男装――！」
SeeU「男装ですかー？　そしたらですねー、うーん、執事服とか学ランとかー……スポーツのユニフォームとかー？　ありますよー」
GUMI「じゃあリンちゃんに似合いそうなの選んで！」
SeeU「かしこまぁりましたー」
ミク「あ、ついでにネルのもお願いしますー」
ネル「ええ!?　私のも？」
ミク「だって全然決めてないし」
ネル「はぁ…じゃ、お願い」
　レンのもSeeUちゃんに任せる事になった。
　男装だけは避けたかったなぁ…






MEIKO「私早く酒飲みたいから最初でいい？」
　お化け屋敷に着いてから、順番を決める。
　というより、こうやって決めてる時間がもったいないと思う。さっさと入って出て酒飲もうよ。
KAITO「えーっ!?」
テト「じゃあ最後がいいお！　みんなが出てから無事と確認して行く！」
ハク「…もうどうでもいいです…早くお酒飲みましょう…」
ルカ「それじゃ2番目ですね」
がくぽ「さっさと入ってさっさと飲むでござる」
KAITO「めーちゃん、僕お酒嫌だあああああああああああ」



　こんな子供だましなんかに付き合ってる時間がもったいない！
　KAITOがおごってくれるようだし、
KAITO「ええええ!?　そんなっ、聞いてないよめーちゃんっ」
　さっさと飲みに行くぞっ！