幕を張る様に降りしだした夕立の畦道(あぜみち)
卯(う)の花が猫のように水面(みなも)に頭(こうべ)を項垂(うなだ)れる

雨の音はケータイの時報を包んで消し去る
ガタガタ道はあっという間に水浸(みずびた)し

お気に入りのブラウスが悔しくて外方(そっぽ)むいている
轍(わだち)が恋をして後ろ髪引かれる自転車

稀(まれ)に通る忙(せわ)しない車は水溜りを跳ねてゆく
その度(たび)狭い道端(みちばた)に自転車を止めて避ける私

何もかもがうまくいかないけど
成るように成れ
雨を浴(あ)びてキレイになろう

挙句(あげく)人を振り回して夕立は去っていく             
寂しさに見上げる空には急いで帰る羊の群れ

道端には気づかれない様に嘲笑(わら)う豆娘(いととんぼ)
嘲笑わせて置こう ただペダルを漕ぐだけの私

夕立が止んで天球に夏の星が舞う
道は相変わらず凸凹(でこぼこ)で泥濘(ぬかる)んでいるし

ブラウスも相変わらずに機嫌が悪いけど
明日早起きして自転車を洗おう 
夜半(よわ)には晴れる予報だから

始めから やり直しちゃえばいい
成るように成れ
星を浴びてキレイになろう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

夕立

オリジナルの詩です。
曲はついています。
いずれの日か公開できるといいです。

閲覧数:114

投稿日:2013/08/03 20:46:29

文字数:509文字

カテゴリ:歌詞

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