静かな夜に溶けていった偽りが
答えを失くして待っているような
墓石と同じ重さの街は
僕を迎え入れるかのように
静まり返っていた
今夜交わされる誓いに
尊く小さな明かりを消して
待ち焦がれた魂を覆い隠す
もう何度目の夜なのか
分からないくらいだ
灰色のかかった手で君に触れる
その白い頬は冷たく
まるで凍てつく氷河のよう
「なぁ」暗闇の中に言葉を投げかけた
「君は夢の中でも僕の名前を呼んでくれるかい?」
もう既に遅かったんだろう
やがて君は深い眠りについて
きっと二度とあの美しい
朝焼けを見ることはたぶん
無いのだろう
明日また明けるはずの夜に
淡く小さな明かりを灯して
解けないだろう偽りを唱える
誰が迎えに来てくれるのか
知らないままでいる
どこか青さを残したこの街は
君のあの面影と共に
孤独に埋められたみたいだ
「なぁ」光の中に答えを問いかけた
「僕はここに居ちゃいけない、そう言いたかったんだろう?」
もう一瞬だって君を忘れはしないよ
取り戻すことはできないけれど
この街から去らなきゃいけないんだ
だからもうお別れなんだよ
「なぁ」暗闇の中に言葉を投げかけた
「君は夢の中でも僕の名前を呼んでくれるかい?」
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