もう夕方。オレンジ色の光が空に舞っている。
「今日も疲れたー・・・」
ここはカフェ・カフェ。制服にエプロン姿のルカは、うーんと伸びをして呟く。
「はぁ・・・」
お客さんが珍しくいない。ルカは、オレンジ色に染まる店内を眺める。
・・・と、そんな時。
「あ、あの、オレンジジュースありますかっ!??」
そう言って飛び込んできたのは、2つのおさげをしてランドセルを背負った小学生ぐらいの女の子だった。
「ありますよ」
そんな突然の事態にも、さして驚かずにルカはオレンジジュースを注いで、小学生な女の子にグラスを渡す。
「ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げて、ルカからグラスを受け取る女の子。
「そんなに急いでどうしたの?」
ルカは少し気になって、たずねる。
「コンビニ行ってもオレンジジュースなかったから」
「へぇ・・・オレンジジュース好きなの?」
「はい! この世がオレンジジュースで埋まれればいいんです!!」
「あはは・・・それは、すごいことだね」
力強く断言する女の子に、ルカは思わず苦笑いする。
「ところで、名前なんていうの?」
「歌愛ユキです!」
「ユキちゃんか。私はルカだよ」
「ルカさんですね、分かりました!」
「・・・あれ? 1人??」
ふいにルカは気づいた。
「あー・・・もう1人、連れがいるんですけど、置いてきちゃった・・・」
「あーあー」
「多分、もうすぐ来るはずなんだけどなー・・・。なんてったって、先生は正真正銘のロリコンなんですよ!」
「ええーっ!??」
今時の先生って、昔のような先生じゃないのか。ルカは、少々間違った先入観を持ってしまった。
・・・と、その時。
「・・・はぁっ、はぁっ、ユキちゃん、走るの早すぎだよ・・・」
スーツを着た先生みたいな人が、なんだか息切れをしながら店内に入って来た。
「何よ、先生が体力なさすぎなのよ」
オレンジジュースを飲み終わって元気になったユキは、言い捨てる。
「・・・この人が?」
「そう。氷山キヨテルっていう先生もどき。もうすぐ指定手配されるから、よーく顔と名前覚えててください!」
にっこりとした顔で、恐ろしいことを言うユキ。
「そ、そうなんだ・・・」
頷くしかないルカ。
「ゆ、ユキちゃん? 人が聞いて誤解されるようなことは言わないって、あれだけ言ってるでしょ?」
「ほら、そういう言い方から、もうロリコン常習犯なの! そんな人にはついていっちゃだめって、お母さんに言われたもん!」
「・・・先生、悲しくなってきました」
「またそういう時だけ、先生ぶるんだから! そんなんだと、先生新聞作るんだから!」
「?」
「先生がどれだけロリコンに熱いか、私は分かってるんだから!」
「えっ、それ書くの?」
ルカは思わずユキにたずねる。
「もっちろん!!」
「・・・って、言ってますけど」
「・・・え?」
どうやら話を聞いてなかったらしい。先生の目は、生徒を見てなかった。
「あーっ!! ルカさんにも手を出すの、このドロリコン!!」
「「ドロリコン・・・?」」
先生の視線の先を見て、ユキは叫んだ。しかし、先生とルカは首をひねる。
「ロリコンのさらに上をいく、ドロリコン!!」
「・・・ああ、なるほど。って、この人ってそんなに危ないの?」
ルカは頷いて、言った。
「指名手配にされないのが不思議なくらい、危ない人!!」
「先生、何も悪いことはしてません! 逆にユキちゃんこそ、色々先生にいたずらしてるでしょ!」
「それはそれ、あれはあれですよ先生! ドロリコンよりかは断然私はマシです!!」
「・・・あのー」
ルカは控えめに口を出すが、先生と生徒はもちろん聞いちゃいない。
先生と生徒の激論は、この後30分を要し、負けたのはもちろん先生なのだった。
夕方の切なさを書こうと思ったら、なぜか先生と生徒が出てきて結局いつも通りになってしまった。
こんにちは、もごもご犬ですこんばんは!
この作品は本編とか全く関係ない話です!
本編をまだ書いてないけど、何か書きたくて・・・書いてしまいました。しかも、この作品で初の歌愛ユキちゃんと氷山キヨテル先生を出しました!!←
いやー、まさかこんなところで出てくるとか、思いがけなかったです。
一応、2人については全く分からなかったので、イラスト見たりして色々参考にさせていただきました!
歌愛ユキちゃんって、何が好きなんだろう・・・?
よく分からなかったので、とりあえずオレンジジュースにしました! いいのかなぁ・・・?
先生と生徒の間に挟まれるルカちゃん・・・。
この次は、ちゃんとしたもの書きたいなーと思いつつ、またこんな調子になるかと思います←
・・・というか、ドロリコンって今までで作った造語で多分一番しっくりきたと思いました。広まらないかなぁ。
次回は、また本編になるかと思います、お楽しみに!^^
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