☆1A
四方を 森に囲まれた
あたしは 捕らわれの兎
銃口向けた その人は
「お逃げなさい」と囁いた
鏡の精に 囚われた
蠱惑な唇の 魔女は
(こわく)
十分嫉妬 惹き付けて
「お誂え向き」黒く笑む
(おあつらえむき)
☆1B
ねぇ どうして?
細やかな日常に
転がり堕ちた
禁断の名は『林檎』
☆1S
美しさの意義を
履き違えないで
見た目なんて五十年経てば
意味なんてないわ
誇らしさの意図を
吐き連ねないで
誤魔化しなら二十年待てば
意志なんて解ける
☆2A
視界を 闇に阻まれた
あたしは 火炙りの兎
呪文唱えた その人は
「ひとついかが?」と嘯いた
(うそぶいた)
芳しい香り 立ち上る
(かぐわしい)
アダムとイヴさえも 眩む
重罪それに 魅せられて
「いただきましょう」口づけた
☆2B
ねぇ どうして?
穏やかな感情に
まとわり朽ちた
禁断の名は『林檎』
☆2S
美しさの意義を
履き違えないで
見た目なんて五十年経てば
意味なんてないわ
愛しさの異句を
吐き連ねないで
まやかしなら二十年待てば
過去なんて解ける
☆C
待っているだけなんて
性に合わないのよ
硝子の柩に繋がれても
この心を明け渡しはしない
☆LS
美しさの意味を
履き違えないで
見た目なんて五十年経てば
価値なんてないわ
鉄の枷は 紅蓮に燃え
今宵も 夜の底で踊る
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