現実感のない空の色
言いようもなくきれいに見えたから
死にたくなった
恥ずかしくなった
ちっぽけな空間に光る道
昔見た映画を思い出した
もう夜が二度とこないみたいだった
明日になったら
タイムマシンに乗ってきて
助けにきたよもう大丈夫だよって
窓から差し込む夕日のせいなんだ
こんな気持ちにさせるのは
外から聞こえた笑い声
そっかひとりじゃないんだって
当たり前のことに気づいて苦笑する
名状しがたい諦めに似た感情が
生まれてすべてを手放したくなった
執着を捨てたら人は
どうして生きてゆけようか
巨大なそのスケールが
自分は微粒子の一つでしかない事実を告げる
蟻の姿で足掻くが如く
すべては無意味だと悟らせる
明日になったら
未来の僕がやってきて
俯いたまま静かに床を濡らす
わかっていたはずなのになぜ
夢を見てしまったのだろう
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