かちりこちり針が鳴る度に
幾つもこぼれていくの
なくした物も忘れて
そこに在ったのは確かなのに
宝箱をひっくり返しても
それは思い出せない
途方に暮れたガラクタの中
きっと大切な物だった
うずくまっても一緒
鳴かなくなった鳥のオモチャ
ゼンマイの切れたお人形
くすんで透けなくなった手鏡
綿のこぼれたぬいぐるみ
暖かかったはずなのに
色を宿したはずなのに
どうしてここには何も無いの
夢にまで求めて彷徨ってる
かたりことり歯が噛む度に
幾つも落としていくの
大好きなことも忘れて
私に出会ってくれたそれは
どの地図にも載ってない
目印は全部ハズレ
ノートの隅にもメモの裏も
手がかりは残ってない
誰も教えてくれない
鳴らなくなったハーモニカ
電池の切れた消防車
くすねて怒られたマニキュア
ハンドルのないオルゴール
灯されてたはずなのに
光を放ったはずなのに
どうしてそこには見えないの
胸の奥でまだ彩っている
とぅとぅとぅるとぅ
ふぁふぁふぁらふぁ
振り返ってばかりいる
明るくて前を向けない
ちゅちゅちゅるちゅ
ぱぱぱらぱ
反射した欠片が刺さる
何かの合図みたいに
知らない夢それは誰かの夢
何もかも下から覗き込む日
ショウウィンドウに映る景色
大きな扉の向こう側へ
「どれでもいいよひとつだけ」
目を凝らして選べない全部
何もかも抱きしめたかった
そんな日が続くと思ってた
転んだ拍子に見えた光
呼んでいるような輝きに
手を伸ばして触れたそれは
いつまでも新しい「ひとつだけ」
あなたを選ぶのはいつだって
忘れられたような小さな灯火
ため息でも涙でも消えない
遠くに見えていつもそばにいる
宝箱には収まらない
ポケットの中は狭すぎる
見せびらかすには大きくて
だから私の中に有る
何度選んでも出会うことができる
何度忘れても消えることはない
うずくまっても空を仰いでも
あなたを選んだ誇りを持っている
誰かに言いたそうに自慢げに
「ねぇ素敵でしょ!」って得意げに
小さくても消えない
それだけは消えない
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