「やだなあ、僕がステージに立つだって?メイコさん本気で言ってる?」
『だって本当のことでしょう?あら、もしかして私を他の男と歌わせる気?』
「メイコさんと張り合う実力の持ち主ならいくらだっているでしょう」
『…今日はシングルで寝よ。』
「俺メイコさん欠乏症で死にます」
ゆっくりと手元でステアさせてグラスに注ぐ
どうせ酔ってなんてくれないんだ
「…どうぞ」
『あら、ありがとう』
いつからだろうか
こんな関係が当たり前になったのは
バーの人気歌姫と、ただのバーテンの俺
ふとした瞬間に交わった鼻歌がだんだんと確信に変わっていって、気づけば声だけでなく肌まで触れ合っていた
ゆっくりと偽りのない愛を伝え合う
そんな簡単な関係
…簡単だけれど、愛しくて愛苦しい関係
どっちからともなく自然に誘う手が動いて夜の闇へ堕ちていくのはもはや日常と言っても過言ではない
メイコさんの全てを支えたい
メイコさんの全てを受け入れたい
いつからか本気でそう思うようになったのはまだ伝えてない
『ねえカイト、なんかこれ強くない?』
「いいかげんに貴女も酔ってください」
『日に日に強くなってる気がするのは気のせいだったりする?』
「さてなんのことでしょうか」
…やっぱり。
貴女にとってはほろ酔い程度なんですか
『かいとぉ………っ…?』
強引に深いキスで唇を塞ぐ
舌を絡め取って、息も出来ないくらいにしてやる
「気分はどうですか?」
『どうもこうもないわよ人前で』
「…貴女が酔ってくれないから、」
少しはベッド以外でも、俺だけを見て欲しかったりする
ちょっとくらいなら夜の漠然とした魔力に頼りたくもなる
『…カイトのばか。』
「何か言いましたか?」
『何でもないわ…それよりさっきの話、受けてよね。』
「わかりましたよ、貴女がどうしてもって言うなら」
『どうしてもよ。っていうかその前から歌ってるじゃない』
「別に…あれは」
『ほらそうやって自分を下げるの、あんたの悪い癖よ。…カイトの歌声に魅了されてる人間は、あんたの思ってる以上に多いんだから』
あぁもう、この人は
無防備な言葉を紡ぐその唇でさえ愛しいから俺も相当な重症だ
「…今度はさっきよりすごいのやりますよ?」
『案外悪くないかも』
「…嘘ですよ。俺アレより奥求めたら後に引けないですし」
『なんだ、つまんないのー』
「……俺の理性が全部飛んで、人前で貴女がどうなってもいいなら今すぐにでも犯しますよ」
『ごめん、ちょっと酔いすぎた』
「嘘つかないでください。貴女が酒の類に強いのは知ってるんですから」
『フフッ、バレた?』
「バレた?じゃなくて━━━━━━━」
『いつものこと、ってこと?』
「…まあ、そういうことですね。」
『本当にわかってるのね、私のことw』
もう一度、彼女の唇を奪い取る
さっきより優しく、深く、
絡めていく舌はさっきより熱くて柔らかくて
「今のは、了解の上ですよね?」
『…シングルなんて、私のほうが寂しいわよ』
「言うと思ってました」
『後で裏来なさい。楽譜渡すから』
「わかりました」
━━━━本当は一夜限りの過ちから始まったこの関係
いつしか心まで全て奪われてしまった俺はもうこの人の虜以外の何物でもない
彼女の歌声から囁き声、舌の温度、唇の膨らみ、たまに赤らめる頬、全てが愛しくて
強く酒をいくら飲んだって、どれだけ甘い言葉を囁かれたって、これだけ心が動くのは彼女だけだ
笑顔も意地の悪い顔も、全て
隣で見ていたくて
『何にやけてんの?』
「いや、別に」
『私以外にその笑顔絶対見せないでよ…不安になるんだから』
「今なんて?」
『…何でもない』
『馬鹿。本当、好き』
夜の魔力の幻聴だろうか
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【カイメイ】on the rocks【自己解釈】
テストが終わってずっと前から書こうと思ってたon the rocksの自己解釈を書きました!
実は結構前からぼちぼち書いてたんですが、あの、途中で挫折するみたいな、放置してたみたいなアレで進んでなくてw
正直、テスト勉強より真面目に集中して書いてたと思います。明日からテストが返ってくるぜ…ゴミ箱を用意しよう←
あくまで解釈のひとつですが、読んでくださった方に感謝です。
素晴らしき原曲様→http://nico.ms/sm23954284
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AM 0:00
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A
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B
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Ohaha
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