空っぽの被告席。
少ない傍聴席を埋めるのは、いくつかの不良品(ガラクタ)。
そんな中、少女は声を張り上げた。
「さぁ、始めましょう。裁判という・・・茶番、を。」
【茶番カプリシオ】
不良品たちが一斉にこちらを向く。
いつものこの見慣れた光景に、少女は溜息をもらさずにはいられなかった。
すると、『墓場の主―悪食―』が閉じた日傘を手にうちながら立ち上がり、裁判所(映画館)中に響く声で言った。
「今日は『被告人』がいないわ。一体何の裁判をするつもり?」
ごく自然な疑問。
しかし『人形館長』にとって、これは不必要な質問だったらしい。
その美しい顔を少し歪め、不機嫌そうに呟いた。
「『墓場の主』、これから始めるんだから、ちょっと静粛に。」
『墓場の主』は静かに腰を下ろした。
すると少女は、やれやれと首を振った後、威厳に満ちた声で裁判を始める。
「さて、神の命により探し続けている『器』も、残るは憤怒だけとなったわ。聞けば在りかに心当たりがあるそうじゃない、『時の魔導師』?」
『人形館長』は槌を『時の魔術師』へと向け、発言を促す。
裁判所へいる不良品もみなそちらへ目を向けると、『時の魔術師』は語りだした。
「時を越え、姿や主をも変えるソレは、恐らくもう我々の舞台に登場済みだろう。しかしながら、現在の姿は我も知らぬ。それを知るのは、“あやつ―アイツ―”のみだ。」
“あやつ”という言葉に、不良品全員が反応した。
“あやつ”の居場所さえ掴めれば、憤怒の『器』は見つかり、神の命―父の望み―である『7つの大罪』集めが完了する。
しかし、それが見つからないからこんな茶番(裁判)をしているのだ。
“彼女”がいなくては話が進まないなんて分かりきってることしか言えないなんて…『時の魔導師』も当てにならないな、と『人形館長』は溜息をついた。
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