タグ「KAITO」のついた投稿作品一覧(7)
-
小高い丘のその上に
白い教会がひとつ、ある。
小高い丘はなだらかで
夏には黄色い、ひまわりが咲く。
「ひまわり畑の、教会の、裏の」
少年は、毎日その丘を駆け上る。
白い教会では、黒い式服に身を包んだ
やさしい神父が、待っている。
穏やかな笑みを浮かべる、青年の神父はやさし...ひまわり畑の、教会の、裏の
-
「月二降ル歌」 【刹月華自己解釈小説】
-参ノ唄-
以下、ご注意事項
・SCL projectさまの名曲「刹月華」の自己解釈小説です。
本家様とは無関係です。
・【腐】注意
・平安風ファンタジーと思っていただければ。
・がくぽの名前を「岳斗」表記にさせていただきました。
読みは、お好みでどうぞ。...「月二降ル歌」 【刹月華自己解釈小説】 -参ノ唄-
-
海が見たい。
そうレンが云ったから、ふたりでバイクを走らせて家を出た。
午前2時半。
「――なに?」
タンデムシートに乗るレンの声は、風とともに後ろに流れてしまい聞こえなかった。聞き返す兄の耳元に口を寄せ、レンがエンジン音に負けじと声を張り上げる。
「喉! 乾いた!」
届いた訴えに、カイト...午前5時の兄弟模様
-
じゃあ迎えに行くから、とメールが着てから、もうどれくらい経っただろう。座る階段の背後から射す夕陽が、足元の影を長く伸ばす。8段、9段。確かメールが来たときは、6段目の半分くらいだったはずだ。
伸ばした脚を、抱え直す。兄が来る気配はまだ、ない。
(・・・あ、ループした)
ヘッドフォンから流れる曲...夕暮れは近くて遠く 【“どこかにいる誰か”イメージ文】
-
「月二降ル歌」 【刹月華自己解釈小説】
-弐ノ唄-
以下、ご注意事項
・SCL projectさまの名曲「刹月華」の自己解釈小説です。
本家様とは無関係です。
・【腐】注意 激しくはないです。
・平安風ファンタジーと思っていただければ。
今回から有り得ない小物が出てきます。
・がくぽの名前を「岳...「月二降ル歌」 【刹月華自己解釈小説】 -弐ノ唄-
-
「海と花火と衿元と (下)」
「ねぇねぇ見て、レインボーブリッジ!」
窓の外を指し、リンがはしゃぐ。きれいにライトアップされたレインボーブリッジはいつも見る位置と角度が違うせいか、まるで別物に見える。
「下から見るとか超貴重じゃない? やっばいテンション上がる!」
窓を開け、ネルが身...「海と花火と衿元と (下)」
-
「海と花火と衿元と (上)」
「レーンー。開ーけーてーっ!」
寮室の扉の向こう側で、姉が声を張り上げている。訝しげにレンが扉を引くと、大量の雑誌とともにリンが雪崩れ込んできた。
「うわっ、なんだよこの量は!」
「見てないで手伝っ・・・あーっ!」
ぷるぷると抱えていた腕から、派手な音を立てて...「海と花火と衿元と (上)」