タグ「MEIKO」のついた投稿作品一覧(75)
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「ねぇ、カイトってお酒強いの?」
「え?どうして?」
リビングのソファでの晩酌中、私はふと思いついた疑問を口にした。
ローテーブルの向こう側でラグマットに座っているカイトが、きょとんとした表情で首を傾げる。
「だって、酔ってるの見たことないんだもの。もしかしたら私より強いのかなって」
グラスに入った...【カイメイ】酔ってるのは、お酒にじゃなくて
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※大したことはありませんが、少しだけオトナの描写があります※
閲覧の祭はご注意ください。
【カイメイ】赤の刻印
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ある平日の、深夜。
穏やかな眠りから私を引きずり戻したのは、遠慮のない着信音だった。
「…う~…うるっさいなぁもう…」
枕もとの目覚まし時計を確認すると、午前1時。
光って存在を誇示する液晶画面を確認せず、通話ボタンを押す。こんな時間に電話をかけてくるような非常識な奴は私の知り合いにはどうせ...【カイメイ】恋色病棟
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『全国的に遅れていた桜の開花ですが、ようやく東京でも一分咲き。桜前線も徐々に北上していきます』
テレビの気象予報士が嬉しそうに春の訪れを告げたところで、俺はテレビの電源を消した。
何故日本人はこんなに桜が好きなんだろう。
1年のうち、見ごろはたったの1週間。あとは葉っぱと枯れ枝の姿しか俺達には見せな...【カイメイ】桜の頃に
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ひゅう、と横を通り抜けた北風に、思わず首をすくめた。
寒い。もう春だというのに。
「今日最低気温1℃だってー」とすぐ下の妹が言っていたことを思い出し、俺はマフラーをきつく巻き直す。
何もこんな日に、外でのPV撮りをしなくても。
吐息まじりの文句を呟くと、白くなった息がじんわりと散っていった。
「お待...【カイメイ】ほんとは寒がりな君に
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Q・メイコさんとカイトさんついてどう思いますか?
A・【初音ミクの場合】
ルカちゃーん、聞きたいことってなぁに?
え?おにいちゃんとおねえちゃん?
二人とも大好きだよ!おねえちゃんは強くてかっこいいし、おにいちゃんは優しいし。
私は二人とも大好き!
…え?二人の関係について?それは恋人としてってこと...【カイメイ】許してあげる
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「おねえちゃん、髪の毛やってぇー」
「めぇ姉めぇ姉、この服にはどっちのスカートがいいかなぁ?」
「お姉様、お、お口にグロス塗ってもよろしいですか?」
――つまらない。
せっかくの休日だというのに、俺は腐っていた。
理由はたったひとつ。
『彼女を妹たちに占領されているから』。
「はいはい、ちょっと待っ...【カイメイ】おねえちゃんは、誰のもの?
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「んっ…」
酸素が足りなくて口を開いたのに、そこから侵入してきたのは強引な舌だった。
ぐ、と腕の力で引き離そうとしてもビクともしない。
普段は非力なくせに、なんでこんな時だけ力が強いの。
どん、と肩を叩くと、名残惜しそうに唇が離れる。
一瞬だけ解放された唇から吸い込んだ空気はやけに埃っぽかった。
―...【カイメイ】優しい檻
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「よし、乾いた」
ぱん、とシーツを叩くと、お日様の匂いがした。
今日は久しぶりの晴れ間だった。
いいお天気で湿度も低くて、溜まりに溜まった洗濯物をやっつけるにはうってつけ。
いつもは賑やかを通り越して騒々しいこの家も、今は私一人。
ミクとルカはマスターに呼ばれているし、双子はどこかに遊びに出かけてい...【カイメイ】彼の服
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「わぁ、おねえちゃん、綺麗!!」
振り返ると、いつの間にか控え室の入り口にミクとリンが来ていた。
きらきらと輝かせた目で素直に褒められると、嬉しいより前に恥ずかしくなってしまう。
「…ありがと」
赤い胸当てに、赤い腰巻。
アクセサリーは本物の宝石をあしらった特注品で、肩の辺りがいつもより露...【カイメイ】ホール・ニュー・ワールド
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『はい、お疲れさん。二人とも良かったよ』
ヘッドフォン越しにマスターからの労いの言葉がかかる。緊張から解き放たれた俺は、大きく息をついた。
俺の初めてのレコーディングは、彼女とのデュエットだった。初仕事が彼女と一緒だったことは、俺にとって幸せなことだった。
だって、俺は彼女の声で育ったのだ。彼...【カイメイ】俺(達)の歌姫 後編
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――俺の最初の記憶は『歌』だ。
自分の声じゃない。透明で伸びのある、生命力に溢れた、誰かの歌声。
俺はマスターの元へたどり着く前から、この声に包まれて生まれるのを待っていた。
泣きたくなるほど愛しい子守唄。それが誰の声であるかは、目覚めた時にすぐにわかった。
「…こんにちは。気分はどう?」 ...【カイメイ】俺(達)の歌姫 前編
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そっとカイトの部屋の扉を開けると、薄暗い部屋からかすかな寝息が聞こえた。
真ん中に置いてあるベッドに、毛布に包まったレンがいる。ベッドの上に腰掛け、そっとその髪を撫でると、リン同様、頬には少し涙のあとが残っているのが分かった。
「…メイコ姉…?」
目を覚ましたレンが、ぼんやりした顔で私の名前を...【カイメイ】マイリトルブラザー 後編
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晩御飯の支度をしていると、腰元に衝撃が走った。
何かと思って振り返ると、大きな真っ白なリボンが背中で揺れている。どうやら腰に回っているこの手の主は、双子の姉の方らしい。
「どうしたの、リン」
「……」
ぐす、という鼻声で、リンが泣いていることに気がついて、私は水道を止めてから振り返る。どうし...【カイメイ】マイリトルブラザー 前編
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「あ~レン、遅い~!!」
リビングの扉を開けるといきなり双子の姉に飛びつかれた。
勢い余って激しく頭を扉に打ちつけ、俺は彼女を巻きつけたまま、後ろにへたり込む。声にならないほど痛い。
「ゴン?ゴンっていった?あはははは!」
文句を言ってやろうと睨み付けたリンの顔はゆでだこのように真っ赤だ。一...【カイメイ】思春期の僕と、兄と姉