作詞しかできないです。 アイコンは野干ツヅラさんに描いて頂きました。
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蝉の17回忌が終わった
僕は相も変わらずに生きていた
蝉の17回忌が終わったって
何も分からず息をしてんだ
ただ漫然と歩いていく
隣の子は駆けだしたから
躓くことをそっと願って
また漫然と歩かされる
どこにも行きたくない
願いは聞き遂げられずに...17回忌
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(A)
空前を望む君は
君は未知に惑うに違いない
わざわざレールを掘り起こしてまで
存在を示しそんで否定した
偶然にすがったなら
君は道に迷うに違いない
自分に何度もそう言い聞かせて
頼れる己に頼ってばっかり
(B)...アンチミラクリスト
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深々深々と堕ちる粒が
頬を打っては僕を取り囲む
こんこんこんこんと眠りこけた
そんな芝居で僕自身を騙す
1.51のそれだけの
屈折を捻じ曲げて嘲笑う僕は
みっともなくて滑稽だって
今度はニヒルにどっぷり浸かってバイバイバイ
無我夢中になりたくない僕は夢の中で温く生きたい
落ちる砂粒は幸福の種で...砂時計
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赤い眼球が僕に言う
この片割れは何処にあるのかって
その対は、対は、その対はって
果てが見えない問答に
泣き腫らして目は尚も請う
収まるべく眼窩を望んでいる
この次は、次は、次こそはって
充てがっては色が違う
もったいつけずに教えてよ
さあ、さあって急かすけど...オッド・アイロニー
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白と黒のぶちの犬
鎖につながれて
無機質な餌を与えられ
真偽半々の尻尾を振る
汚らしい野良犬が這いずって
君は幸せだと見つめ果てる
囚われた血統種の存在に
想いを馳せて唾棄もする
現状がいいに決まっている
なんにもないという幸せ...凡犬
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研ぎ澄まされたこの感覚は
覚悟の残滓 記憶の眼
腐臭が立ち込める朝霧に
映る鴉は僕自身なんだろう
「偽の偶像に 何を願うの」
僕の声は届かない
あなたの頬に 傷を付けたい 消えないように
伝えるため 僕が出来ることは何だろう
これしかないのなら、せめて
無価値な温度に身を委ねる日々...ID“crow”
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考えないのは負けな気がして
そのアイデアを生み出すのは
これで8回目
延々ループに勤しむのは
無策の逃避行
隠し通路はそこにあるよ
わかってんだろ
行くべき道も 道中の景色も
アンノウンな終着駅に
意味もなく粟立ってるだけ...8回目の逃避行
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ハリボテの存在証明は
簡単に作れるし
形だってすぐ変えられる
ああ便利だね
君宛の冤罪弁論は
簡単に作れるよ
悪くないさ僕は
ああ愚かだね
白山羊さんたら読まずに捨てた
吐露の詰まってひしゃげた便箋を...インク瓶の亀裂
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〈A〉
答えは流れ星の穂先にあるなんて
ロマンチックな啓示には
飽き飽きしていたところなんだ
世界は少しだけ綺麗すぎると思うよ
とどのつまりは延々と
相対評価は「comming soon...」だろう
〈B〉
ああ主よ、助けて、どうか御慈悲を
そんな誰かが謳った言葉に縋って...シルクワーム
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溶けて小さくなるキャンディを
噛み砕くタイミングを逃す
舌の上で消える甘味に
記憶のアイロニー
何処に 何処に
口に残った甘みは
夢物語の未練を残した
舌を攫った酸味は
残った世界を馬鹿にするように
僕の頭に映る 虚像立像を描く...飴玉アイロニカル
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飛べない鳥でありたいと強く願ってる
僕に自由は荷が重すぎるから
羨ましがって努力しないでいたいんだ
焦がれて踏み出す一歩の方が楽だから
今日の月の形なんかに興味はないのさ
でもちょっとだけ気になるから、代わりに見てきちゃくれないか
一生籠の中でいいからさ
格子越しに君といられるなら
世界の広さに意味...療養鳥のジレンマ
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弱者は切り捨てろって言うんだ
僕らの安寧の為にさ
格差は聞き分けろって言うんだ
論じたところで栓なきことだって
セレクトして見えやすいところに
飾るんだキレイゴト
その実、心霊写真なのに
「とても美しい」なんて
馬鹿を見る僕はあざ笑う
一つ覚えの言葉の真意はどうせ...為体スモッグ
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〈A〉
悲劇に酔いノイズを吐き紫煙(しえん)くゆらせて君は今呟いた
「あのね最近夢を見るの造花を毟る悪夢を」悲しげに
「過激に宵のいずこかに……詭弁曇らせてくれないかな」愛のモージョー?
ワガママに光る紅い唇の端が少しだけ釣り上がる
〈B〉
白い遺体 ひしめいた
気分次第 エル・オー・ディー
酷...ジャンキー・リスキー・ダンサブル
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恋に恋した 濃いの美味しさ
渦巻く逆巻く 胸中戦闘さ
故意に問いかけ 悔いを追い出せ
あまねく ときめく ニージュー&憂さ
盗み見 聞き耳 姫君 みたいな君
アカサタナ ハマヤラワ
もうヤだな いざ去らば
安全綱を首に巻きつけたら百万秒後にバンジージャンプ
知れるかな 知れるかな
君の心情 耳元で唸...バンジージャンプ