木穂の投稿作品一覧
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「はじめまして。今日から音楽の先生を務めることになった、山岸大輝です。よろしくね」
私はじっと彼を見つめた。
音楽の先生って、普通、女じゃないの?とか、
チャイムと同時に来た!とか、
結構お茶目!とか・・・
カッコいいとか。
「えー、最初の授業だからまず、自己紹介でもしてもらおっかな」
山岸先生はそ...【貴方に花を 私に唄を】微笑み、そして笑顔【二話】
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貴方に会わなければ、はじまらなかったのに…
第一話【ハジマリの合図】
5月中旬。
その日の空はいつも以上に晴天で、いつも以上に心地良かった。
4月にピンク色の花を咲かせた桜の木は今では立派に緑の葉を付け、枝には3羽、綺麗な鳴き声を響かせた鳥がいる。
私はベランダの手すりから顔を出し5月の陽気に浸って...【貴方に花を 私に唄を】ハジマリの合図【一話】
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繋がりたいと思った…
はじめてすべてを好きになった…
けれど・・・・
これは気まぐれな片思い。
ただの…私だけの…
物語。
「名前なんていらないよ
君が呼んでくれないなら」...【貴方に花を 私に唄を】プロローグ【小説】
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目を開けると、そこは真っ暗な世界だった。
音もしない、光もないこの場所には、私しか他の者の気配はない。
重い体を起こそうとする。
が、体が動かない。
辛うじて、瞬きはできるが、指の先やピンク色の唇はビクともしない。
世間ではこれを、「金縛り」と表現するらしいが、どうやらこれは金縛りではなさそう。
と...もうヒトリのワタシ
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【憎むようで、憎めないようで・・・】
「あれ、雑音・・・?」
低い声の方に振り向くと、そこには久々に会う者の姿があった。
「アカイト・・・・か」
フッと冷たく笑うと、すぐに相手との視線を逸らす。
雑音は先程からずっと、秋空の下にいる。
ついこの間までは、蝉が煩く鳴いていたのに今はその声すらしない。
...僧むようで、憎めないようで・・・
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ちっぽけな愛情
「雑音!ねぇ、雑音ってば!」
「なんだよっ、昼寝の邪魔すんな!」
初音は昼寝中の雑音を乱暴に叩きながら起こすと、雑音はひどく寝起きが悪かった。
それもそのはず、雑音は今さっき、好物のトマトを腹いっぱい食べる夢を見ていたのだ。
「だって、暇なんだもん・・・ねぇ、私と遊ぼう?」
「やなこ...【初音ミク】ちっぽけな愛情【雑音ミク】
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【ハジメマシテ】
「あ~、あー、あー・・・よしっ」
はじめまして、私の名前は初音ミク。
今は歌の特訓中。
いつまでもこの歌声で皆を笑顔にするために私は日々、練習に励んでいるのですッ!
「うん、声はバッチし!」
基本練習などを終えた私は早速、歌の練習です。
いつもの練習時間は大体3時間で終わるけど、今...ハジメマシテ