氷鶴といいます。文字書きです。 鏡音リンレン大好きです。 拙い文章ですが、よろしくお願いします。
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幽明の境立ち尽くし
一枚の病葉落ち
啓明閃く東雲に
流す涕硝子に映える
嗚呼愛しき君なれば
私の孤独を癒し賜ふ
この身裂くような
哀しみは彼方へ
懐かしの香り
触れて伝わる温もりは...Rest In Peace
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今歌うあの蒼穹へこの羽を広げて
金色の羽を背に宿し
生まれ落ちた双子
紡ぐ歌声美しく
誰もが耳を傾けた
輝くばかりのその姿と
美しい歌声
人は彼らをこう呼んだ
麗しの金糸雀
僕らは歌うことしか出来ない...金糸雀
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暗い森の中に立つ
名も知らぬ儚げな少女
その瞳(め)が映すは空ばかり
その耳に届く音は無し
彼女は何故泣いている?
僕は何故戸惑ってる?
十四の年の春が過ぎ
両の瞳(め)を失った少女
その手が掴むは空(くう)ばかり
その足が歩む道も見えぬ...花信風
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SS
桃よ乱れて腐れ落ち
狂う春風運ぶ塵
緋色の衣を纏う姫
弥生を飾りし戦人(いくさびと)
A
長い戦禍に産まれしこの身
最後の王の唯一の愛し子
皆が愛した麗しの宝
闇に輝く希望の灯...桃花乱壊の戦人
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魅惑の時間 止まない鼓動
触れた指先で 伝える
もっと愛して もっと壊して
すべて捧げるの貴方に
あぁ情熱のポルヴォーラ
貴方の瞳に灯る焔(ひ)で
爆ぜる私の恋心
冷めぬ躰引き寄せて
朝焼けが滲む カーテン閉めて
離れる躰が 寂しい...Polvora
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一の橋渡ろ
(戻り橋を越えたら二度と帰って来れない)
二の丘越えて
(遠い 遠い 国へ向かう)
三の宮参り
(せめて行き着く先が平穏であるように)
四の山入る
(山には神が御座すという)
五の灯が迎え
(旅路を照らす淡き光)...てまりうた
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“一人になってしまいましたね
一人は寂しい 一人は怖い 一人は嫌だ
それなら、早く見つけだしましょうか”
リンと離れてすぐに森は完全な闇へと変わってしまった。レンは足元すら見えずほとんど勘で進んでいたが、度々石や木の枝に足をとられる。
「くそっ!何も見えない!」
完全にリンとはぐれてしまったとレンは...鬼遊戯⑥
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“大事なものは無くしてはいけない
手離すな!
二度と掴めなくなるぞ”
あれから二人は広く終わりがない森を必死で逃げ回った。一体自分達がどれ程の時間走り続けているのかすでに分からない。だが、いっこうに朝が来る気配はなかった。
一際背の高い木に登った。鬼は鋭く長い爪で木ごと薙ぎ倒した。
大きな岩の裏に隠...鬼遊戯⑤
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“始まってしまったなら
逃げられない 否
逃げることしかできない”
リンとレンは道なき道を走る。時々後ろを振り返って確認するが奴等はまだ追ってこなかった。
「レン、どうしよう!?このままじゃ本当に・・・」
「落ち着いて!リン。」
パニックになりかけたリンを宥めるためレンは足を止めた。息を整えて...鬼遊戯④
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“鬼は遊びが大好きだ
満月の晩にはゲストを招いて
朝まで遊ぶ 遊ぶ
そう、朝まで”
二人が連れられてきたのは小さな祠のある場所だった。しかし、この森にそんな祠があったなどレンは聞いたことがない。祠にしても長く人が訪れた様子はなく苔むしていた。どうやらここは普段あまり人が近づかない程森の奥であるら...鬼遊戯③
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“兎の誘いにのってはいけない
彼は宴への案内人
優しげな表情(かお)で獲物を惑わす
迷いの森の管理人”
二人は森の入り口を目指して歩いた。しかしなかなか入り口は見えてこなかい。そもそも方向はあっているのだろうか。
「少し休もう。」
レンは大きな木に背中を預け座った。その隣にリンも座る。歩き通しだった...鬼遊戯②
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"満月の晩に森に入ってはいけないよ
あの森は深い深い迷いの森
その奥には人を喰らう鬼が住むからね"
真っ赤な夕日が空を染める黄昏時。
とある森を二人の子供が進んでいく。辺りには二人以外何もいない。
「ねぇ、レン。ここどこ?」
不安げな様子で二人のうちの一人、リンは前を歩いているレンに呼び掛けた。レン...鬼遊戯①
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A
凍える手をポケットに入れて
見上げた空は満天の星
暗い夜の静寂の中
君と始める天体観測
B
望遠鏡も何もない
丘の上二人だけの世界
隣の君は目を輝かせ
ときどき肩を震わせていた...流れ星が見えた夜
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私は操り人形 心無き従者
愛を知らない愚かな玩具
あなたに従うだけの享楽
長い夜を告げる鐘が鳴る
赤いドレスで飾られた
この身の全てを捧げましょう
射干玉の髪を梳く指で
私の在処を確かめて
私は操り人形 真無き幻影
月が映した甘美な蠱毒...人形遊び
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白い雲 流れる風と
歌う小鳥 木の葉揺れる
木漏れ日に抱かれ眠る君
優しい思い出
限りない空 ゆっくりと
流れてく雲 そうまるで
甘い甘いミルクティーのような
幸せな時間は
巡り巡る季節の中で
いつか消え去る午後...特別な午後
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赤いスーツ 黄色いネクタイ
白い兎が招き来る
今宵も始まる 怪しの宴
深い森啼く鬼遊戯
迷いの森で繰り返される畏憚(いたん)の遊び
集うは異形の角と爪を持つ物の怪
今夜のゲストは双子の子供
ルールは簡単ひたすらお逃げ
捕まったなら今夜の晩餐
朝まで逃げればお家に帰れるの?...鬼遊戯-オニユウギ-