タグ「改変自由」のついた投稿作品一覧(38)
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a1
「何してんの?」って聞いた
慌てて振り向いた君
ごまかした視線の先 かわいいあの子
気が付かないふりした
b1
ただの腐れ縁だし
顔なんて見飽きてるし
知りすぎてるくらいだし
考えられないし...イジッパリズム
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悴み痛んだ 右の指先
携帯のボタンが震える
上手く押せやしない
毛糸で包んだ 左の指先
ぎこちなく操作は出来ても
ちっとも先へ進まない
早く来てよ かたっぽの手袋じゃ
気分も低下するばかり
こんな機械 経由した電子音じゃ
この手はあったまらない...かたっぽ手袋
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自分の腑甲斐なさは わかってるはずなのに
指摘されると素直に 認められなくなる
欲しかったものは そんな言葉じゃなくて
もしかしたら ただ黙って 聞いてほしかっただけなんだ
真っ直ぐ背筋と 丸めた背中
何でわかってくれないの?
正論で感情が 動くくらいなら
こんな苦労は してない しなくていい
正論...セイロンリー
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土砂降りの雨が私に別れ決めさせたの
びしょ濡れの貴方の声が掻き消える
透けた肌から本音見え隠れ
見限る理由(わけ)としては充分でしょ?
英雄の銅像が変色をしたように
色褪せたイメージは払拭できない
女心は切り換えが早いの
止まってるのは好きじゃないわ サヨナラ
急速に冷える愛情 他人事みたく観て
蒼...Acid Love
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部屋の中に棲んでいる 僕のそっくりさん
但し足は天井に 逆さまドッペルゲンガー
同じ高さの目線に問う
なぜ君は逆さまなんだ?
君から見た世界は どんなものだろうか?
「僕こそ問いたい
なぜ君は 地に足をつける?
見えるものは 変わらないさ...逆さまドッペルゲンガー
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ある夜 音もなく現れたヴァンパイア
私の腕から流れる血を見て
ぶっ倒れた
今日 私は拾いものをした
血を見るのが駄目なヴァンパイア
噛りつけば 視界には入らないから
生きるには困らないらしい...リスカ少女と血迷いヴァンパイア
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薬で耐(た)えてる身体なんか
自分と言えるのかなんて
哲学者みたいなことばっか
通常思考なの
心配かけたくない
それはただの甘えじゃないの?
疑心暗鬼 自身嫌悪
人の役に立ちたくて
自分を見下ろすけど
使えるとこなんてあったっけ?...薬体薬心
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目を閉じれば浮かぶのは君の顔
〈通い慣れた雑然としたこの部屋で〉
視線の先 示すのは親友(とも)の顔
〈オイル臭が迎えるように鼻につく〉
何がいけなかったのかな?
無意味な問答押し込めて
何も考えないように
パレットに絵の具をぶちまけた
伝えたいよ 伝えられないよ
だから私は筆をとる...想色キャンバス
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ちっぽけなときからもう銃を握っていた
撃つことに躊躇なんてなかった
命中率とか競い合っては笑っていた
突き刺さる世間の風も
生温い死の証も
二人が背中合わせなら
辛さも恐さも吹き飛んだ
いつまでもいれるって思ってたんだ
根拠なんてなかったけど
「対等でいよう」って言ったその口で...依存トリガー
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a
揺れていたのは
地面じゃない 私自身
欲しかったのは
言葉じゃない 確かなもの
b
蕾をつけよう
色付くように変われ
s
私は五月遅咲き山桜...五月遅咲き山桜
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灰色の海原を越え
慄きを櫂で打つ
往く手に何があろうとも
我が前に屈すだろう
胸に巣食うのは貪欲なる野心
見境知らぬヒロイズム
胸が踊るのは豪傑の性
未開の地に臨む
撥ね付けられた礼と神の信仰
人間に劣る卑しき巨人族...Ούδείς
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迷想の終焉
幸福の残響
白よ奪え
不合理な選択
天秤は揺らめく
不揃いなベクトル
雪よ隠せ
不本意を埋めて
恋情の限界...真白の追憶
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a1
君の遺した籠の小鳥が
羽ばたいてるよ 飛べないのにね
君の過ごした部屋の片隅
探しているよ 面影ばかり
b1
お前も私と同じだね
c1
なんて残酷なの! 胸が痛いわ
どうせなら全て消し去ってよ...鋏と恋切羽
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A1
「好きな人いないの?」そう誰かが聞いた
「好きな人いないよ」そう私は答えた
いなきゃいけないみたいなの勘弁してよ
B1
興味ないわけじゃないけど
恋したいってほどでもなくて
このままでいいのかな? いいじゃない! 今はこれで
C1
巷で人気 幸せなラブソング...Sky Days
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光あふる 野原の揺りかご
君は笑わない
瞳の奥 鏡の欠片
見つからない どうして カイ?
助けたいのよ 両手を握る
何から始めればいい?
お伽話にヒントを探す
一途なる健気なゲルダ
霧のドーム 冷たい指先
君は泣かない...雪の女王はどこにもいない
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泣いてるあの子を見上げても
あのころ涙は出なかった
何気ない景色を見つけては
このごろ涙が止まらない
喜び? 怒り? 哀し? 楽し?
涙の理由 わからないのさ
母親―マザー―は答える
コノ感情ハ解析不能デス
ツライツライ 重ねるほど
right right right...ツライツライ
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優しさに形があるとしたら
どんな形が理想なんだろうと
部屋の片隅 目についた物体に
次々置き換えて考えた
どれも 君のものには 当て嵌まらない
どれが 君のものでも 望めやしない
だって どれも 凶器になり得るんだ
人を傷つけることは嫌うくせに
心配いらないと〈鉄壁の〉笑み浮かべて
君は自分を傷つけ...君と僕といと
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愛を愛と言うこと 怖がらないで 俯かないで
君が君でいること 恥じることはないだろ?
小さな手を はぐれないように
握りしめた 懐かしいあの日
君はいつも 人見知りしたね
背中隠れ 俺を困らせた
それなのに知らないうちに 大人になったんだね
他の奴を見つめる君 少し寂しいけれど
愛を愛と知ること 喜...世界で一番大切な君へ
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スプーンでは 掬えない
角砂糖みたいな恋模様
スキャンダル 救えない
カメラマン 目障りよ カーテン閉めて
フォークでは 崩せない
ブラウニーみたいな恋心
ほら食べて 口開けて
ブラックが好みなら苦みちょうだい
震えてる 唇を 見透かして 笑う あなた
チェシャ猫かしら?...デザートアリス
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1
長方形の箱庭 広がる幻想世界
ページの隅から顔出し侵食する現実
ファンタジーを好むリアリストは
勇者の剣(つるぎ)を受け取らない
「傍観者なら喜んで。当事者はお断わりします」
悪戯好きな妖(あやかし)は笑う
「この人間の矛盾よ、まこと摩訶不思議」
不思議なことをファンタジーというならば
人間こそ...現実ファンタジー
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夜の月輝く 光グラデーション
まるで虹のような 輪郭
その円をなぞった 君の細い指は
魔法かけるように 弾んだ
君が視る世界 見ていたかったよ
だけど僕は夢追いかけ
君を置いて旅立つ
月落つ夜の君の笑顔
淡い光纏い華やいだ
月の道へ駆け出すように...夏、Loop
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アダルトな兄さん
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1
草履の鼻緒を千切ってしまいましょうか
貴方が此処から出られぬように
耳を瞼を塞いでしまいましょうか
貴方が外を忘れるように
女は刀を持つものでないと
誰が決めたのか
此の遣る瀬ない憤(いか)り
さあ 足を踏み鳴らせ
踊りましょうぞ うさぎの多武舞踏(タップダンス)...うさぎの多武舞踏(タップダンス)
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ルカロック
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天使は闇に降り立って
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どれほど言葉を
飲み込みましたことでしょう
言いたいことを
言えぬ哀しさよ
秘めたる言葉は
何処(いずこ)へ参りますでしょう
声無き声は
言ノ葉となりましょう...言ノ葉ひらり
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1
初めて見た光は眩しすぎて
吸いこむ空気に戸惑って
小さなぼくは泣きじゃくった
周りの声はみんな浮ついてて
喜びだけに囲まれて
いつしか涙は引っこんでた
これがしあわせ
これがしあわせ
小さくて大きな...ぼくの生まれた日
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1
貴方が林檎を
口にしたのはいつのことか
隣いたはずが知らぬ愚行
悔やめど戻れはしない
どれほど変わろうとも
私から消えぬ過去の貴方
差し出された紅い誘惑を
受け取れば消えるのか
──イヤよ...毒入り果実に口づけを
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1
「きっと、太古の恐竜たちも愛を知っていたよ」
卵の化石見つめる貴方の横顔に
私は「ふぅ」 目を逸らし
ガラスケースの傷痕をなぞる
それなら、恐竜は愛を知ったから絶滅したのよ
だって私、貴方への想いだけで破滅してしまいそう
朝の陽光(ひかり)のような色に包まれたい
そしたら愛の進化も止められる...琥珀に眠れ
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箱の中のメランコリー
大きな不満はないけれど
僕は僕であるのかを
自問自答し続ける
教室の後ろ ロッカーの上
座って眺める 高い目線
少し偉くなれた気分
足を揺らすようにぶらつかせる...箱の中のメランコリー
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