KIRIN

輪郭ない恋へと走り
倫理のない行為で契り
中で絶えた、ダーリンダーリン。
白く霞む意識
(陽の当たる場所へ)
倫理のない孤独に黙り
輪郭ない鼓動を抉り
中で絶やす、ダーリンダーリン。
白い壁の部屋で
(陰り湿った場所へ)...

Ａ
呼吸するように脈動するように
消化するように排泄するように
ラララ粗捜し、ラララ存在無視。
無意識下で、もう、怨恨怨嗟。
Ｂ
油蝉、土へぽとり。
摘まみ上げたそれは屍(かばね)？
Ｓ
誰もが誰かを憎んで生きている...

なんにもシラナイふりしてる
あたしってカワイイでしょ
なんにもシテナイふりしてる
あたしってカワイイでしょ　ねえ
ジャアクなアクマが「ファック☆ミー」
ミギテをカマエてゴーゴゴー
死んじゃえって笑って
あなたに立てた中指を
今夜あたし濡らしているの
大嫌いって叫んで...

赤い糸を辿ったら、やってきました、愛の街！
傲慢trash傲慢trash駆け抜け暗躍
合法drug合法drug抜け駆け媚薬
虚飾の風景に迷いこむ醜い少女
下賤な絵画と眠る夜の遊戯
異色の風俗に酔い痴れた憐れな少女
唇を伝わった噂話と飴玉
赤い糸を断ち切って、やってきました、夢の街！
傲慢trash傲...

ひとつの煙をふたりで食べる。
ひとつの枕にふたりが沈む。
ひとつの夢をふたりで見てる。
ひとつの夜にふたりが喘ぐ。
なんてことを考えて、陶器の椅子で溢す雫。
みんな、ぜんぶ、君のせい。
煙の味を覚えてる。
不健康な君の不健全な欲が
ひとりあそびへ導いた！
青白いその手で煙草を消して...

思春期の悩み：この恋文を託すべきは下駄箱か黒山羊か？
迷った挙げ句、白山羊にあげた。
あたしの恋を不味そうに食うのを虚ろに見てた。
だってこんなの読まれたって無駄でしょう。
あなた、どうせあの娘が好きなんでしょう。
嘘も笑顔も下手くそなあなたへ。
迷惑ばっかり掛けてごめんね。
もう、頑張って優しくす...

セーラー服の紺色が
纏わりついて、重い。
かたりことりと揺らぐ朝
抗う、秘境。
緑の列車で押し付けられた、欲望を放ちたいよ！！
ああ、その白い指で
どうか、どうか、あたしを染め上げて！
軋む腰が「もっともっと」と啼くの
ああ、この細い首に
どうか、どうか、あなたの白い歯で...

SMAAAASH!!!!　
（凹む事とかあっても
人生凸凹ですし
躓いたっていいじゃん
山アリ谷アリライフ）
犬のウンチ踏んだけどまあいいやそんな感じ
チャリンコで転んだってヘッチャラだし
（質より量で勝負
ちっちゃな幸せ集合
塵も積もれば山でしょ...

白詰草の奇形児が
あっあ 苛められる
摘んで嗤って千切って
矯正する無邪気
白詰草の大群が
あっあ 踏みにじられる
倒れ萎び渇いて
淘汰される平凡
この世は戦場
殺らなきゃヤられる...

S
Eteika ruyaruya takatu
いざ往かん 海へと還る
Ateika rukaruka takatu
澄んだ色 びいどろみたい
A
青く青く薫る日々
まだ熟れぬ、十六歳。
学生服、スカート揺らし
恋の色に染まる...

Ａ
夜に溶け込み空駆けるは、
鴉か、はたまた。
てらてらと羽濡らし、
ふわり、羽ばたく。
小指絡めて戦場へと
赴く鴉は、
巣に帰る望みだけ
抱き、羽ばたく。
Ｂ...

汚れても、愛が無くても、
笑顔作り、身体を売った。
ママの愛溢れる
家（うち）はもうないから
愛のない他人（ひと）の家（いえ）
抜け出して愛を探すの
潰れた猫に縋る子猫
あの夏の日を思い出すわ
あたしと一緒ね、子猫ちゃん。
笑顔で手を差し伸べるの...

夢見る君の翼など
なければいいのに
波の音と潮の匂い
君の居なくなるこの町
プラットホームに舞う花弁　ふわり、薫って
振り向かない　止まらない　その背中に
生える翼を千切りたいけど
呑み込んだ　言の葉は　枯れ落ちて
私を　殺すの
もう叶わない再会を契る小指に...

交差点、立ちすくむ
少女の瞳揺らぐ
猩々緋、点灯して
とびちる、いのちの色。
交差点、立ちすくむ
からから笑って見ないふり
韓紅、覗かせて
ひろがる、いのちの色。
青臭い自己嫌悪
青臭い自己陶酔...