タグ「GUMI」のついた投稿作品一覧(5)
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「退屈ね」
冷たいコンクリートに四方を囲まれた部屋で、女は言った。
時刻は深夜2時を廻ったところだ。今夜は雲が出ていなくて、錆び付いた鉄格子の窓から覗く月明かりも、より一層明るく感じる。
女の顔はとても整っていた。シルクのような薄桃色の長い髪に、少し暗めの茶色っぽい瞳。雪のように白い肌。すらりと伸び...トランプ。
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血。
暗い部屋の中、窓から漏れる微かな月明かりの下、白いカーペットに浮き出る、朧気に人の形をした血。
それは、あの事件の時のミクの血。
しゃがみ込み、そっと指先で触ってみる。乾いて、チクチクと指先を刺激される。
「彼女は、何故死ななければならなかったのか?彼女は何故殺されたのか?・・・いや、光り輝く...【第6話】君の言葉と片羽のアゲハ。【片羽のアゲハは飛ぶことも許されずに憂いを抱く。】
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あれから1ヶ月。
俺は神威グミと名乗った女に、何故か何もされないままに解放され、カイトの葬式には、ミクや加賀峰の死との関連があるんじゃないか、ということで、多くのマスコミやメディアも参列していた。
それも徐々に世間の波へと埋まっていき、街は再び自分たちのリズムに戻っていった。
そして、今日俺は、ミク...【第5話】君の言葉と片羽のアゲハ【その嘘の裏に隠されたのは君の優しさ】
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「・・・?」
目を開けると、そこは闇だった。しかし、少しすれば闇に目が慣れ、ぼんやりと辺りの様子が分かるようになった。
縛られた手足でなんとか立ち上がろうとする。
くらり。
目眩がして、冷たいコンクリートの床へと体を叩きつけられる。
俺の脳内は、先ほどの・・・いや、あれからどれ程時間がたったのかは分...【第4話】君の言葉と片羽のアゲハ【縺れ合った糸のその先に待つもの】
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つまらないよ君っていつも
そっぽ向いてばっかなんだから
少しはこっち向いたらどうなの?ねぇ
流行りの音楽とかファッションとか
あたしはいつだって頑張ってるよ?
だからさ、君もちょっとは頑張りなよ!
じゃないとフっちゃうからね!
ちぐはぐラブストーリー紡いでいくよ
あたしはきみを好きと大好き!
こんな...LOVE×LOVE