タグ「夜」のついた投稿作品一覧(15)
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立ち昇る泡に映した
黒い瞳 夜の内側
膨れだした優しい闇で
抱いてあげると 静かに云った
天撓垂れる
瓶の底で
手と手を絡め
漂ってる
おやすみ メーデー 月ヶ浦
重力はどこに なくしてきたの...海月記念日
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殻の中から ずっと呼んでる
名前をひとつ 水に浮かべて
西へ乱れる 星の軌道に
丘の彼方も 蒼く泣く頃
ルゥルララ ルゥルララ
ほろほろ落ちる 鍵盤を叩いた
秘密のことば 約束のいろは
指きりの数 並べた柵の向こうに
佇むあなた 緩やかな波が
私の鼓動の音だと 気づかないまま...瑠璃奏での夜【曲、動画有】
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凍りついた
神様の落描きを撫でるの
薬指で
切り抜いた約束を唱えて
夜
月を漕いだ
夜
愛しい夢を旅に出させ
花の色 ほろほろ
薄くれないに透けた日々が...占花
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電波塔の上で夜を待つ君が
指折り数えた星を撃つ
“ああダンシングマシーン
貴方は言うんだろう
そんな目で見ても無駄だよと”
回転する歯車に乗って
飛んで飛んで どこへ行こう
煌きに向かうだけじゃ
君に撃たれてしまう
夜行の魚たち 街に群れを成す...星屑【楽師様決定】
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街明り一つ星に例えて
喪失に蓋をする
春色の指で耳を塞いで
世界さえ胸の中
ああ病めるときも
健やかなるときも
スコアを手に取れ
音楽を始めよう
鍵盤は踊る真夜中
群青を埋めるのは誰の声...シンセサイザーナイト
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午前2時の思惑
からからの果実をかじる
排水口は回る
手を招く迷路のように
約束に及ばない
些細な言葉の粒子は
空気に溶けて浮かぶ
密度を増して甘くなる
変更線を跨げずに
残る私...カゲフミ
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群青纏って ぼくは行こう
あの鉄線の向こうまで
柔らかく冷えた 夜気を吸って
あの鉄線の向こうまで
黎明の匂いがする
姿は今夜も見えはしない
湿気た睫毛 すり合わせて
泣けないわけじゃない
泣きたくはないだけさ
膨れる夜 羽織っていく...塵になる夜
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あの水泡がはぜるまでに
十数えられたら
明日は晴れる
この珈琲が冷める間
本を読みきれたら
飴を食べよう
ささやかなまじないを
夜毎かける
あの秒針がまわる間
息を止められたら...(((non title)))
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終わりの始まりを知った日
砂時計を投げ捨てて
膝を抱えて泣いた
標識のない町で
迷子になることもできない
朱鷺色の羊がいる
記憶の奥深くに
誰かが置いた土産
話しかければ逃げ出す
寂しがり屋の悪魔に...夜へと至る
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爪先で回す地球儀の
冷たい海が肌に染みる
新しいはずの花束は
どうして懐かしいのだろう
ひどく凍える雨でもないのに
こんなにも今日は
抱きしめてくれないか
そう呟いた
溢れ出してしまわないように
星は明るく月は丸く...されどこの夜は掌にこぼれる
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瞬きの隙に降りた夜の
帳の深さに驚いて
独りだとでも知った気になる
そんな無意識の波がくる
何かに急き立てられるように
影も踏まずに逃げ出すから
右も左も不意に忘れて
いつの間にやら無知みたいに
ねえ ねえ
谺するのはやめて...スターライト・ドミノ
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僕の目蓋に住まう夜を
切り取れる鋏があったなら
三日月の形を願うだろう
できるだけ細く
僕の目蓋に住まう夜を
掬い上げる匙があったなら
かき混ぜることを勧めるだろう
願わくは浅く
それだけの価値のある
夜を知っているのです...紺碧
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ゆらり浮かんだの
どこでもないどこかで
銀の糸結んで
指を離した声
月が満ちてゆく
星はまだここにない
今日が密やかに
私のなか溶ける
右手を振るわ
どこかで鐘が鳴る...夜守唄
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螺子を巻いて歩くのは
もう止めにしよう
対岸の風は蒼い
あなたの眸のように
糸を引いて微笑うのは
もう止めにしよう
夕暮れの波は朱い
わたしの夢のように
溶け出した白に染められて
少しだけ見境を失くしたんだ...アトリエメリー【曲・動画有】
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微笑んだ気がする遠い夢の中
ここから光が見えるよと
囁いた声は誰かのもので
泡になって昇っていった
その軌跡を眼差しで辿る
差し出したはずの思い出だけ
ひどく透き通って綺麗なんだ
何かを守ると言葉にした日の
片腕に抱いた銀の傷
深く深く息を吸って...深海ユートピア