樹神の投稿作品一覧

何もなかった　０だった
何も知らない　分からない
何か生まれた　１になる
何か知ってる　分かってる
　問いに問いを重ね　知るのは
　幻想じみた【妖気にも似た】　感情
今　声に出して　聞きたい
この　胸の痛み　何だと
ずっと　動く思いは　“心”と呼べるの？
恋はなかった　０だった...

人の知らない　摩訶不思議
実はどこかに　隠れてる
風だって　動いてばかりも　いられない
時々は　とどまる一瞬　ありますよ
人の知らない　摩訶不思議
今もどこかに　あるかもね
雨だって　いっつも冷たい　わけじゃない
時々は　温かくなって　くれますよ
人の知らない　摩訶不思議
『無い』と決めつけ　ないよ...

　目を閉じる。声がする。
　自分とよく似た、自分よりも低い声。
『リン』
　目を開ける。手を伸ばす。
　鏡のような水面のような、自分を映す透明な壁が、垂直に立っている。
　指を触れる。揺らぐ。
　リンの姿がゆがんで、また元に戻っていく。
　いや、元には戻らなかった。
　映っているのは、少女ではない。...

俯いた　目に映る　地を這う失意
振り返る　風が吹く　匂い立つ香
　簡単に　手放したもの
　今はもう　取り戻せないと知って
あの時は　考えようと　しなかった
気づかずに　踏みにじってた　思いたち
取り戻す　そんな期待を　幻を
見つめてる　目を逸らさずに　一心に
躓いた　目に映る　わずかな希望
前を見る...

携帯電話の 使い方
教えてあげるよ　そう言った
あなたは知らない　下心
笑顔の裏へと　隠してた
　アドレス帳のナンバー０が
　僕の名前の優越感
　あなたがかける最初の電話
　僕につながる幸福感
連絡手段は　交流手段
これからつながる　二人の絆...

知らぬ見えぬと　目を逸らし
気づかぬうちに　開いた距離
お前との　ひと時こそが
幸せであった　はずだったのに
お前との　埋められぬ間が
ふと目の前には　広がっていた
　心が震え
少しだけだと　知らぬふり
していた罰か　この距離は
お前との　ひと時こそが...

ねぇ　お空が青く高く広くて澄んでるよ
君もほら　涙を拭いてさ
今日　一日元気で笑顔でいられるように
君もほら　空に頼もう
　落ち込むことも　やっぱあるけどね
　泣きたいことも　やっぱあるけどね
　でも　それでもさ
ほら　見て
さっきまで降っていた雨やんだよ
ほら　行こう...

風渡り　綿毛が　空に舞う
子どもたち　見上げて　笑ってる
風渡り　草葉が　なびいてく
お花たち　喜び　笑ってる
風は　皆を　笑わせる
風は　笑顔を　運んでく
風渡り　水面《みなも》が　ゆら揺れる
小鳥たち　声上げ　笑ってる
風は　皆を　笑わせる
風は　笑顔を　運んでく...

時が経つにつれ少しずつ
あなたの大切さ忘れていって
時に飲み込まれ手を伸ばし
あなたに助けられ思い出す
　回り続ける時計は
　記憶を記録することはない
　けれどあの時あの場所で
　確かに運命を見つけたの
回れ　回れ　時計の針よ
私とあなたが一緒にいる時を...

あなたに送る　言葉はいつも
中身がなくて　上辺だけ
たまにはちゃんと　伝えたいから
ノートの端で　練習問題
　公式あるかなこの想いにも
　“特別”なんだよあなたのことが
　がんばる姿を近くで見たい
　大好きの欠片累乗しよう
恋愛感情　解けない問題
よく考えてね　テストに出るかも...

いつからだろう　あなたと過ごす日常が
かけがえのない　大切なものになってた
歌えることと　それとは違う感情に
途惑うけれど　どこか優しいデータだね
　歌うだけでは　伝わらないかも
　感謝の気持ち　好きだと言うこと
　カタチが欲しい　ソフトの自分
　言葉にすれば　心に届くね
txt（テキスト）の中に　...

秘密の楽園を　教えてあげようか
友だちと一緒に　遊びにきてよ
トビラは森の奥の　連理木の間
必ず楽しめるよ　約束しよう
　花たちは舞い上がり　鳥たちは歌って
　星たちは輝いて　君たちを迎える
葉っぱの音楽隊が　お出ましのようだ
歓迎の嬉遊曲を　聞いておくれよ
そよ風に音を乗せ　どこまでも響く
天然の...

人恋しい夜には
薄れてゆく記憶を手繰ろう（たぐろう）
あなたの優しさ
あなたの温かさをまだ覚えている
　あれからどれだけの日々が
　流れてしまったの
　知らずにいた想いの名前
　見つけてしまったのよ
心地好かった距離は
今思うと少し寂しくて...

鳥の歌聞こえて
夢から覚めてゆく
優しい風を感じる
さわやかな朝
お日さまが笑顔で
「おはよう」と挨拶
にっこりと笑い返し
起きるよ
　一緒に歌おう　鳥さん
　お昼寝させて　無花果(いちじく)...

――かつてそこは眩いばかりの光に祝福された大地でした
　　　陽を崇め　夜を恐れ
　　　太一の光に　幾万の光に
　　　囲まれた彼らは喜びの歌を奏でておりました
　　　しかしいつの日か感謝の心を忘れた人々に天は怒り
　　　太一の光を　幾万の光を
　　　高く遠くにお隠しになってしまわれたのでした――
　極...

≪男性パート≫
窓に映ったもう一人の僕
なぜかとてもつらそうで
こんなひどい顔をしていたのかと
僕は驚いた
どうしてだろうかな
いつからだろうかな
考え考えて
けどまさかそんな
君に会えないからなんて――...

手を伸ばす　あの夕焼けに
その高さに遠さにため息をつく
何度でも　あきらめられず
決して届かないと分かっていても
知らないもの　歌うのは大変だから
知りたくて　そして触れたい
小さな手　そっと握りしめ
君の待ってる家へと足を踏み出す
帰り道　お気に入りの公園で立ち止まる
視線のはし　何か光ったの...

手紙を書きましょう
あなた宛ての手紙です
切手も宛先も必要のない
自己満足の手紙です
今はいないあなたに向けた
私の想いを綴りましょう
文字にすれば余計に深まり
一生忘れずに済むでしょう
白い、封筒は
行き場もなく舞い落ちる...

雨上がりの空は　キラキラ
傘をたたんで　大きく深呼吸
雨上がりの空気は　ウキウキ
笑顔こぼして　あなたの手をにぎる
さあ　声上げて歌おう　空に響かせ
二人で虹を探そうよ
あなたとだったら　天にも昇れそう
日差しを背に受けてつないだ手を振りながら歌う
あなたと私の喜びの歌を
温かく優しい追い風に包まれ...