タグ「初音ミク」のついた投稿作品一覧(11)
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密かに生まれた 哀悼の声を浴び 凍える夜に
爪を剥いだ痛みは 厚い殻の心の奥底に閉じ込めて槍を刺した
生きる身の侭 棺の胸に抱かれる
眠る骸と添い遂げるように
望むなら望む侭 喰らい殺せ
快楽は鮮血 浴びる程に赤く染まり
昇り行く二つの月 死さえも好ましや
蒼褪めた夜明けに 紅蓮の夢燃やして
いざ行...理想死郷
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擦れ声鳴らすレクイエムは
誰にも届かずに壊れた
人造られた胸が張り裂けて
並べた音が溢れ出した
眠る 君の初めてのメロディ 僕のメモリーに焼いて
狭く冷たい鋼の檻に
このまま君は毎日の中へ 僕は要らなくなって
仮初の声帯さえ錆びついた
望まれ生まれた僕らを
誰かの言葉が壊した...或るボーカロイドの死
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姫さんこちら 鵺の鳴くほうへ
迷っておいで 夜に誘われて
悲しや悲しや 尽きぬ悲しみは
涙笛の音よ ひゅるり ひゅら ひゅらら
濡れ霞空の 心の憂き雲
拭き散らす声は ひゅるり ひゅら ひゅらら
車は来ませぬ 文は来ませぬ
西へ行く月に 追うトラツグミ
姫さんこちら 鵺の鳴くほうへ
迷っておいで 夜...鵺の鳴く夜へ
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集えよ夢魔 満ちるはルナ
血潮は今宵 薔薇に変わる
咲かせよただ 狂える侭
ベッドを穢したゼラニウム
背に沈むヒール刻む喜悦に少女は奏でる純愛歌
「この無垢なる淫婦の眠れる胎に 命を灯してくれまいか」
遊ぼうぞ我こそは清らな処女
姫君は手を取られ舞を捧げる
歌おうぞ夜通しのトロイアの声
高らかに響か...ルナ・ミゼリア・オペレッタ
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この街はどうにも 空が狭い
星と語ろうって ビルを登った
でも黒い雲の隙間を覗き 夜を拝んで見ても
まだ何でもない俺の上には 星は見えなくて
帰ろう 帰ろ 四畳半の我が家へ
懐かしい港の声 弱く儚い漁火に
手を振って 背中を向けた 終わる場所じゃあないと
遠く 遠く
あの日の夢を 乗せて煌めく 星の...星の子守唄
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汗を掻いたとコートを脱いだら 素肌をくすぐる風が柔らかかった
少し走ろう鞄を押し付け 下り坂を駆け抜けて川辺に向かう
いつも寒いからって二人で手を繋いでた
だけどもう冬が終わりになっても 離れたくはないから
君の手を引いたまま春風に飛び乗って
どこへ行こうか どこでもいいさ
雪解けに流されて川下り海...お気に召すまま春風に
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道で拾った言葉 汚れたまま掴み 洗う前に呑み込んで
腐った息を吐き 花を枯らしている 右クリック信望者
夢を語るも友を称うも
愛を詠うも借り物の言葉で
誰か口にしていた綺麗な音を
意味も分からないままただ繰り返す
上っ面の知的な美辞麗句さえ
借り物の言葉で
借り物の言葉で Love You.
道で拾...借り物の言葉で
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ある日 君から誘いが来た
「共に楽園を作らないか」
歪ばかり集めた君の言うそれは箱庭のようだった
指の先から台詞を吐く 非現実の壁の向こうのリアル
眠る間も無く渡るバトン 創造主の言葉が歴史を奏でる
こんな鮮やかさに魅入られ 此処が生きる意味となってく
果て無い楽園の為ならば 僕は歪みを消し去るから...Pray By We.
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手折りたいと思わず
そっと触れた心臓を
抉り折れた針さえ
綾目の糸など無くて
鮮やかな赤は 誰かの手に
終の華だけは 虚しいけれど
私色 突き立てて 唇を
染める紅は薔薇よりも赤いから
貴女の影 棺に抱いて
瞼の裏 爪跡なぞる...Demon Rose
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【A1】
寄り集う
灰色の空 鳥の翼 燃やし尽くす略奪者が
撒き散らした
黒い森 黒い雪と屍 灰と塵と毒ガスを
【B1】
誰もが求める最高のオンナ 資源も頭も股まで緩くて
体の奥まで穢され嬲られようと 恨みも零さぬ理想の情人
【S1】
緑の星 蔓延る寄生虫 突き挿す針深く〝Skyscraper〟...Earth raper
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《わが身こそ あらぬさまなれ》
《儚くも 散りかひくもる》
《君が身の 懐かし》
くちなしの花の如く 衣を清めて白く
繕い欺いて 鬼の顔隠す
朽ちぬ身の嘆く如く 骸を求めて渇く
朱塗れば染まるも 満たされぬ刀が
贄の臓腑に浸り 鉢を断ち割りて
首 紅を差し飾る
嗚呼愛おしや...屍鬼之恋歌