菅生の投稿作品一覧
-
キミが泣けないときは
-
KAITO
-
KITSUNE
-
夕焼けに染まるススキの海原
立ち尽くす僕の記憶
そおっと 優しく撫で上げた
溢れる涙 これは悲しいからじゃないよ
これは
かくれんぼしましょうよ
誰かの声 伸びた影
顔の無い笑顔 赤く染まった空
さあ、かくれんぼしましょうよ
あなたが鬼...秋色奇譚
-
錆びた手摺、おんぼろのドア、
たくさんの気持ち飲み込んだトイレ。
形だけの郵便箱は、結局虫が入ってただけだったなあ。
あちこち見渡し、君の痕跡探してるんだ。
定位置のソファーの右端。サムいこと言ったベッド。
君となら幸せになれると思い始めたこの生活は、
もしかしたら、ただわがまま押し付けただけだった...涙の音、入道雲。
-
どこまでも深く、夜の糸は織り込まれ、全てを覆う。
(闇にひとしずく、ブルー)
怖いから閉じた両の目蓋、より深い、闇を誘う。
(目蓋の裏ゆれる、ブルー)
在りし日の世界思い浮かべても、それは狂ったパース。
都合が良いだけのただの落書き。
夜の糸に絡め取られて、すぐに消える。
どこまでも深く、夜の糸は織...目蓋の裏の憂鬱
-
脳に絡みつく甘い腐臭が、御前様の面影を遠ざけてしまう。
私はひとりで虚無の庭から、曖昧模糊歪む世界を夢想している。
燃えるスペクトラ、チャールストン。滲む赤の残像が掻き消してしまう。
殺すのは理性。残るのは何?傷む薔薇の幻想に霞んで見えない。
かつて愛は御前様の姿をしていた。
かつて此処は薔薇の咲き...或る愛の死
-
耳コピ
-
〔A〕
景色青ざめ 君を探すかいもなく
閉じゆく世界の音がした
廊下を走る君の声も足音も
失い世界の音が止む
〔B〕
君が君がいなくなって
笑う声も聞こえなくて
ワタシ一人ここにいたって
なにが楽しいんだろう?...lost you
-
もしかしたらさ、私達なら
このままでいられると 思っていたのになぁ。
ふとした時に気付く。
いつの間にか君はこんなに 背も伸びてしまって、
私より ずっと高いところから
見渡せるだけの目線を 手に入れたんだね。
小さな頃 歩いた近道。
軒先をかがまなきゃ 通り抜けられない君を見て、
二人過...It hopes.
-
ゆゆゆ ふるえる ふえるる はるる
水温む春の午後
蠢く殖える咽返るるる
芽吹き出す草の蔭
蠢く殖える誰のこゑゑゑ
揺れる霞のその向こう
ゆゆゆ ふるえる ふえるる はるる
分裂 増殖 ゆゆゆゆゆん
ゆゆゆ ふるえる ふえるる はるる
分裂 増殖 ゆゆゆゆゆん...殖えるる春る
-
粒子が濃く、ワタシを解く。
午前二時過ぎ 溺れるみたいに。
祕密の森、アナタとキス。
グロテスクピンク 食まれるみたいに。
深夜の密會 鄙猥な旋律(メロディー)。
狂狂(くるくる) 月鳴く 皋月の夜空(そら)に
放つは 悲しき 自己愛の發聲(こゑ)。
愈々、出口もわからなくなる。
終はり近...祕密の森
-
点滅 する イエロー チッチ チカチ チ チ
後退 して 見えない パッパ パリラ パ パ
どこへ向かう 向こう側まで
どこへ向かう 向こう岸まで
どこへ向かう あの向こうまで
つながる 螺旋 描いて 未来
広がる 世界 届いた 先は
あの向こう側
チッチ チカチ チッチ
チッチ チカチ チッチ...チカチ
-
さわりゆれる カーテンおどる
レンズ覗く僕にそうっと 冬を届けるように
シリウス プロキオン 冬の空はにぎやか
ひとつふたつ 形なぞって
伝えられた物語 意味に思いを馳せる
シリウス プロキオン あと一つなんだっけ?
突き抜けるような 星空は 高く
凍ってるみたい 青白く 澄んで
キラキラ 空気に ...冬の星座
-
二人三脚 足 つないで
不自由な旋律 砂 奏でて
燃える 夕焼け 砂浜照らすよ
僕等 つなぐ 紐も赤く
ふたり、「これって赤い糸?」なんて
顔見合わせ
互いの火 確認するよ
そんなの 顔の方が赤いって
笑うように カラス 2羽
火元の海へ流れていった...不安なスカーレット
- 1
2