見慣れたはずの顔
愛しい声
触れた温度
忘れてしまうから何度でも教えて

出会う前　知らない子供時代の話
随分やんちゃしてたのね
全然想像できないよ

弟ができた話
喧嘩はするけど家ではお兄ちゃんしてたのね
優しいのは昔からなんだ

楽しい時間
昔の話
家族との思い出
長くは覚えていられないんだよ
ごめんね

記念日の話
生まれてきてくれた大切な日
その奇跡にいつだって感謝してるよ

知らない土地の旅の話
少し寂しいから付いて行きたいくらいだよ
お土産はいつも多いよね

増えていく記念日
もらったプレゼント
旅行の話
楽しそうに教えてくれたっけ
記憶がつぎはぎで分からなくなってきたよ

昨日までのあたりまえが消えてゆくたびに
気づいてしまうたびに
涙があふれてしまう
もう帰ってくる時間なのに
腫れた目を隠してお出迎えするのは嫌なのに

優しい顔で
ただいま　僕が覚えてるから大丈夫。
って　抱きしてるんだもの
泣いたままではおかえりが言えないじゃない

見慣れたはずの顔
愛しい声
触れた温度
忘れてしまうたび何度でも教えてくれたね

沢山の愛をもらったことはこの心がきっと覚えている