海辺の砂の匂いがする
君の肌をキャンバスにして
蒼い絵具でこぼした夢
反射する 昼中の月
心臓は海星の象
浅く光る 波間に歌う
突き当たる胸の裏側で
反響する さざなみの声
君から還る波が
足裏を浚ってゆく
彼方までゆこうと誘うには
まだ繋いだ手が温すぎて
こんな温度じゃ 奪われてしまう
月が操る海の果てまで
貝殻を一枚浮かべて
いつかゆこうと ゆこうと言いたい
睫毛の中を遊んでいる
虹の粒が眸に落ちる
惑星に星が降るように
反映する 七色の影
僕からはしる波が
君の背を岸とする
何もかも知り尽くしあうには
僕らの言葉は少なくて
些細な音で 拐われてしまう
夜がこの目を黒で覆っても
唇に三日月を描いて
君がわかると わかると言いたい
蒼い絵具で
その輪郭をなぞって
白い砂の匂いで
少しだけ 抱いていて
彼方までゆこうと誘うには
まだ繋いだ手が温すぎて
こんな温度じゃ 奪われてしまう
月が操る海の果てまで
貝殻を一枚浮かべて
いつかゆこうと ゆこうと言えたら
何もかも越えると謳うには
僕らの想いは淡すぎて
嘘になるから 干からびてしまう
愛と呼ぶには遠く小さく
だからまだ夢と名づけて
この昼中に 君と揺れるだけ
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