「ふぁあ~」
私、鏡音リンは、あくびをしながらベッドから体を起こした。
カーテンの隙間から入ってくる光がまぶし過ぎて目がしっかりと開かない。
「ん。まぶしいなぁ・・・」
そう言いながらベッドからおりて、シーンとした部屋を見つめる。
シーンとしすぎて気味が悪い位に静かだった。
部屋のドアを開けると少し冷たい空気が私の体を包む。
「ううっ寒い・・・。」
体がブルッと震えた。
寒い廊下を素足で歩く。
床の冷たさが足に伝わって、足が凍りそうな気がした。
「お母さぁん。ごは・・・ん。」
一瞬。息が出来なくなった。
私の見た光景はもう夢だと思って欲しいほどだった。
寒いとかも感じず、私はその場にしゃがみこんだ。
嘘だ。嘘だ。こんなこと有るわけない。
これは悪い夢なんだ。
自分に言い聞かせても、これはまぎれもない
現実
だった-・・・。
「お母さん。お父さん。お姉ちゃん。お姉ちゃん。目を開けてよ」
血まみれの部屋と血まみれの家族を私は見渡す。
部屋には犯人らしき人がいない。
混乱してる私は、まだこの現実を受け止められなかった。
(一人。生き残った・・・私って?)
いつの間にか足が動いていた。
冴えない靴のかかとつぶしてた。
でも今はどうでもいい。
走る走る走る。
ある場所に向かって-・・・私は走り続けた・・・。
「お父さん。お母さん。今までごめん。
いっぱいわがまま言って。迷惑かけて。」
涙を流しながら走りながら言う。
「お兄ちゃん。お姉ちゃん。それじゃあまたね。
また。天国でね・・・。」
階段を駆け上る。
「みんな。さよなら。先生、元気でね」
バンッと屋上のドアを開ける。
「もっと愛されたかった。今よりもっと・・・完成(完璧に近い人)したかった・・・。
ずるしたかった。私がもっとしっかりとした人間だったら。今日みたいなことは起こらなかったのかな。私には何もなかった。何も出来なかったぁあああああああああああ。」
フェンスの向こうに行く。
私は手にボロボロのテディベアとハサミを握りしめていた。いつでも死ねるように。
隠しておいた物だ。
大丈夫大丈夫。怖くない。
じつは嫌われていたことなんか知っていた。
だからもう怖くないよ。
私のコピー(クローン)なんかいっぱいいるよ。
私の変わりなんて・・・「たくさんいる。」
最後に涙は流れず・・・私は屋上から飛び降りて-・・・。
命を絶った-・・・。
その時の顔は少し笑っていた・・・・・・。
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