夏の暑さが見せた幻
入道雲を追いかけたこと
どこかで会った南風は
焼けた素肌を優しく撫でる

少年少女の日々は絵日記の中で眠る
塩素の匂いを纏う帰り道

あの夏に死す
向日葵は物憂げに
陽炎の先
見えた景色 思い出す
二度と戻れぬ白昼夢

高校球児の声は青空に消える
夕立の後の静けさ 濡れた町

あの夏に死す
太陽は傾いて
君の名を呼ぶ
水のように反射して
耳鳴りだけがこだまする

夏の暑さが見せた幻
君が隣で笑っていたこと
手を伸ばしても触れられない
線香花火は燃え落ちる

あの夏に死す
虚蝉は幸福か
街路樹の下
アスファルトは焼き付いて
誰かの影が遠ざかる
二度と帰らぬ走馬灯

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

あの夏に死す

スリーピースバンド投稿祭参加作品

夏に散る命を描いたエモノスタルジックギターバラード

閲覧数:11

投稿日:2024/08/17 00:03:47

文字数:293文字

カテゴリ:歌詞

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