部屋の隅でふてくされる君
膝を抱えて文句をつぶやく
普段ならウザったく思うが
原因が自分自身にあるため
ほっとく訳にもいかなくて
「ごめん忘れてた」なんて
嘘に決まっているだろう?
ただそんな君の反応が
なんだか可愛く思えて
つい意地悪したくなる
そろそろ泣き出しそうな君
俺が腰を上げて側に立つと
此方を涙で潤んだ瞳で睨む
「ミク」と声をかけて
彼女に右手を差し出す
その手にある青い花を見て
「これは?」と聞き返した
「プレゼント」と答えれば
君は無言でそれを受け取る
暫くその花を見つめて言う
「変わった形の花ですね」
「…気に入らなかった?」
花を眺めるミクに尋ねると
彼女は強く首を左右に振る
「誕生日、おめでとう」
そう優しく言葉にすると
頬を真っ赤に染めながらも
満面の笑顔を見せてくれた
(花言葉を知った時、君はどんな反応をするんだろうな?)
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